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2005年12月10日
広島・栃木に続いて、悲しい事件がまた起こってしまいました。
小6女児、学習塾で刺され死亡 講師の男逮捕 京都
10日午前9時ごろ、京都府宇治市神明石塚の学習塾﹁京進宇治神明︵しんめい︶校﹂から﹁包丁で生徒が刺された﹂と110番通報があった。宇治署員が駆けつけると、近くの同市立神明小学校6年生、堀本紗也乃さん︵12︶が刺されて倒れており、病院に運ばれたが間もなく死亡が確認された。府警は現場にいた同塾の講師を名乗る同市寺山台3丁目、萩野裕︵はぎの・ゆう︶容疑者︵23︶が刺したことを認めたため、殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。
調べによると、同塾はビル2階にあり、女児は塾の教室内で刺されたとみられる。教室内は机が散乱し、床に血が落ちていたという。萩野容疑者が使ったとみられる包丁のような刃物が現場にあった。調べに対し、萩野容疑者は﹁口論になって刺した﹂と供述しているという。府警は、萩野容疑者から詳しい動機を聴くとともに、堀本さんが同塾にいた理由を調べている。
http://www.asahi.com/national/update/1210/OSK200512100006.html
ここのところ連続して発生している幼い子どもが犠牲になる事件の数々については、閉口させられるばかりです。
世の中の歪が拡大しているのでしょうか。
まだ速報が入ったばかりで、詳細なコメントはできませんが、現行犯逮捕された容疑者は、学生時代にも暴行事件で逮捕歴があるようです。
事件を取り巻く背景が解明されることを願うばかりです。
犠牲になった紗也乃ちゃんに心より哀悼の意を捧げます。
いつも問題になってくるのが、どのようにしたら子どもたちを犯罪から守ることが出来るかということです。
防犯ビデオを街中に設置したり、防犯ブザーの持参、地元住民や保護者による見回り・・・・・手立てを講じることは出来ても、今回のように塾の教室の中での犯行も起きてしまうのですから、それが抜本的な対策になるかどうかは分かりません。
もう一点は、猟奇的な事件、特に性犯罪を持つ人の情報開示に関する問題。
犯罪歴の内容については、公開していく必要があるのではないかと思うのです。
しかし、更生を主目的とした日本の法制度の中や、人権保護、そして個人情報保護の観点から、犯罪歴の公開には慎重論が多数を占めている事実もあります。
事業者が取り扱う個人情報の保護
個人情報取扱指針
4. 特に慎重な取扱いを要する個人情報
事業者は、思想、信条及び宗教に関する個人情報並びに人種、民族、犯罪歴その他社会的差別の原因となるおそれがあると認められる事項に関する個人情報については、個人の権利利益を侵害することのないよう特に慎重に取り扱わなければならない。
http://www.city.osaka.jp/shimin/jinken/04/personal/
けれども、犯罪を犯したものの人権のみが保護されて、それによって犯罪に巻き込まれてしまった人の奪われた人権︵というよりも人生そのもの︶はどのように考えるのでしょうか。
また、今後犯罪に巻き込まれてしまうかもしれない人をどのように守っていく事が出来るのか。
疑問は尽きません。
事業者が取り扱う個人情報の保護で謳われている加害者の権利利益人権というのは、罪を償った後の社会復帰、更生の妨げになるからという観点でしょう。
しかしながら、近所に住む住民が、過去に幼児に対する性的虐待を繰返していたということが包み隠されているという恐ろしさも無視できないと思うのです。
何の落ち度も無いのに、たまたまそこに居ただけで犯罪に巻き込まれ、犠牲になった方、その家族や周囲の人たちの苦しみは、永続的に続くわけです。
対して、自らの愚かな行動で加害者となった人は、犯罪歴を包み隠して社会復帰ですか。
犯罪を犯した人には、犯罪歴を隠さずに、一生、その罪を背負ってほしい。
その上での社会復帰なら、まだ理解できます。
そろそろ、この歪んだ人権意識を変えていかなければならないのではないでしょうか。
﹃どれだけ願っても幸せな日々に戻れない﹄ -奈良で犠牲となった女児の両親コメント-
あの忘れられない悲しい事件から1年が経ちました。
もう1年、という気持ちの反面、昨日の出来事のような思いもしますが、私達家族の時計は、事件の日から止まったまま動いていません。
11月17日という日が近づくにつれ、娘との思い出が次々と溢れ出てきます。
あの笑顔が見たい。
﹃パパ・ママ﹄と呼んでほしい。
でも、写真でしか見れない娘は、いつもの笑顔で語りかけてはくれません。元気に楽しく走り回る娘の姿は何処を探しても見つけることはできません。
もし、あの事件が起きなければ、私達家族は平凡ながら幸せな日々を過ごしていたと思います。
でもその日々は、どれだけ願っても、戻ることも叶うこともありません。あの日に全てを失ってしまいました。
幼い下の娘も私達も、見た目は毎日元気に、明るく振舞ってはいますが、深くて先の見えない心の傷だけが残りました。
この傷は一生癒されることはありません。もう誰にも私達のような、辛く・悲しい思いはして欲しくない…。
あの事件以降、性犯罪者をはじめとする出所情報の開示、子どもを犯罪の被害から守る条例、そして関電SOSの協力による防犯カメラの設置等、﹃安全・安心﹄のための社会づくりが一歩ずつ進でいっています。
安全・安心には決して終わりはありません。子ども達を守っていくためのスタートラインに立ったにすぎないと思っています。そして娘のような事件が起きないようにするためにも、私達大人が子ども達を温かい心で見守っていかなければならないと思います。
私達家族は、この事件を未だに受け止めることはできませんが、多くの人々に励まされ、支えられてこの1年を過ごしてきました。
公判の結審まではあともう少しあります。私達の望みである﹃死刑以上の極刑﹄でも償うことはできませんが、小林被告には、この事件で自分の犯した罪を真摯に受け止め、判決に臨むべきだと思っています。
http://www.nara-shimbun.com/n_soc/041119/special.shtml
今月、1988-89年に埼玉県と東京都で4人が相次いで犠牲となった幼女連続誘拐殺人事件が結審を迎えます。また、先日は高崎・女児殺害の男に無期判決判決が出されました。
併せてご紹介いたします。
︻宮崎被告、年明けにも判決 幼女殺害、最高裁で結審︼2005.11.22日 (火) 15:50
1988?89年に埼玉県と東京都で4人が相次いで犠牲となった幼女連続誘拐殺人事件で殺人、誘拐、死体遺棄などの罪に問われた宮崎勤被告︵43︶=1、2審死刑=の上告審弁論が22日、最高裁第3小法廷︵藤田宙靖裁判長︶で開かれ、結審した。判決は年明けにも言い渡される。
弁護側は、宮崎被告が拘置所で長年、向精神薬を処方されていることを挙げ﹁統合失調症を想定した治療が続けられている﹂と指摘。﹁犯行時点から精神疾患を発症していたと思われるのに、捜査段階での供述だけに信用性を認めた判決には重大な誤りがある﹂と、死刑判決を破棄して審理を差し戻すよう求めた。
http://news.goo.ne.jp/news/kyodo/shakai/20051122/20051122a4220.html?C=S
関連記事
︻高崎・女児殺害の男に無期判決︼…矯正著しく困難2005.12.9
群馬県高崎市の県営団地で昨年3月、浜名愛ちゃん︵当時7歳︶が殺害された事件で、殺人などの罪に問われた同市北久保町、会社員野木巨之︵のりゆき︶被告︵28︶の判決が9日、前橋地裁高崎支部であった。
大島哲雄裁判長は﹁わずか7歳の女児に対する欲望のおもむくままの自己中心的で短絡的な動機に酌量の余地はない﹂として、野木被告に求刑通り無期懲役を言い渡した。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20051209i204.htm
︻奈良女児誘拐殺害︼2004.11
性犯罪情報の公開も 各国事情
わいせつ目的誘拐容疑で逮捕された小林薫容疑者︵36︶は過去に性犯罪の検挙歴があった。海外では再犯防止のために性犯罪情報の公開に踏み切っている。加害者の社会復帰、プライバシー保護の観点のかねあいから、慎重論もある。
︻広島女児殺害、逮捕のトレス・ヤケ、複数の事件の犯罪歴も︼2005.12.8
広島市の女児殺害事件で、殺人と死体遺棄容疑で逮捕されたペルー国籍のフアンカルロス・ピサロ・ヤギ容疑者︵30︶について、広島県警捜査本部は8日、本名がホセマヌエル・トレス・ヤケ︵33︶であると発表した。
県警が国際刑事警察機構︵ICPO︶を通じて、ペルー政府に照会したところ、同国が18歳以上の国民に義務付けている国民登録証の﹁ホセマヌエル﹂名義の指紋と、同容疑者のものが一致した。
県警は、同容疑者が故郷のペルー北部グアダルーペで1990年代に起こしたとされる女児を狙った複数の事件の犯罪歴についても、ICPOを通じて確認した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051208-00000111-yom-soci