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2005年6月19日
境内の芝生の中に、ポツリポツリとネジバナが咲いています。
ごくありふれた、いわば雑草の類ですが、ランの仲間だけあって近くでよく見ると本当に美しい花です。
ネジバナは文字通り花が巻いて咲くのですが、この写真のように、巻き方が逆になっていたりしていて、巻き方には決まりが無いことが分かります。
ところで、この写真のネジバナ、どっちが右巻きで、どっちが左巻きなんでしょうか。
いろいろと調べてみると、右巻き、左巻きの呼び方は、人によって違うようです。
感覚的には、つる性の植物が、根っこのほうから見て右回り︵時計回り︶にのびていく巻き方を右巻きと呼ぶのが自然のように感じます。
実際にもそう呼んでいる図鑑の方が多いようです。
けれども、この、右巻きという定義は、上から見ると、当然左回りになります。つまり、反時計回りです。
また、つるが左へ、左へと成長すると、上から見て左回りになりますから、こちらが自然と感じる人もいるでしょう。
視点により巻き方の呼び方が、まったく逆に表現されており、その使い方が統一されておらず、混同されているわけです。
︵書いていて私も混乱してきました︶
ここでは、便宜上、根っこから見て、右回りに伸びるものを右巻きとして話を進めます。
右巻きと左巻きは、ほとんどの場合は植物の種類により決まります。
具体的には次のような感じです。
︻根から見て右巻き︼
ヤマフジ・ナツフジ・クズ・ツルマメ・アケビ・ミツバアケビ・ムベ・アサガオ・ネナシカズラ・ヒルガオ・マタタビ・キウイフルーツ・アオツヅラフジ・ハスノハカズラ・スナヅル・ヤマノイモ・ウマノスズクサ・ツルニンジン・クロヅル・クロキタカズラなど
︻根から見て左巻き︼
フジ・スイカズラ・チョウセンゴミシ・マツブサ・ヘクソカズラ・カナムグラ・ホップ・カラハナソウ・ツルリンドウ・バアソブ・オニドコロなど
さて、冒頭にご紹介したとおり、ネジバナに限ってはこれには当てはまらないのです。
自然界には、巻き方の方向が定まった植物は多いのですが、ネジバナに限っては、まったく気まぐれのようです。
まったく巻かないネジバナもあるというのが面白いですね。
この、ネジバナの巻き方については、中学生の研究小論がありますのでご紹介します。
県知事賞
上越市立直江津中学校3年 ﹁ネジバナのねじれに関する研究﹂
http://www.niigata-nippo.com/ikiwaku/2003/work/4.pdf