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国土地理院では日本全国をおおむね20km間隔で設置されている約1300地点の「電子基準点」で地殻変動を観測しています。
この「電子基準点」はGPS衛星や準天頂衛星みちびきなどで測位されデータ化されています。
日本列島は、地殻の変動が激しく、複数のプレートの影響を受けて隆起、沈降、移動などがみられます。
また、年月をかけてひずみが蓄積し、その反動で一気に地殻が移動し、地震を引き起こしたりします。
今年1月1日に発生した「令和6年能登半島地震に伴う地殻変動」の観測結果速報(第3報)が出されていたので、ご紹介します。
令和6年能登半島地震に伴う地殻変動」の観測結果速報(第3報) 発表日時:令和6年1月9日(火)17時30分概要
令和6年能登半島地震(M7.6、深さ16km(暫定値)、最大震度7)に伴う地殻変動を1月2日に公表しておりましたが、その後一時的な通信復旧により追加取得された電子基準点「輪島2」の観測データ及び更新されたGNSS衛星の軌道情報※を基に、地殻変動情報を更新しました。(1月9日)令和6年(2024年)1月1日16時10分頃に発生した能登半島地震について、前報(2024年1月2日公表)以降、震源域周辺の電子基準点及び可搬型GNSS連続観測装置(REGMOS)で観測された1月7日までのデータを解析した結果、電子基準点「輪島2」で南西方向に2.0m程度の変動、1.3m程度の隆起が新たに判明しました。なお、この値は観測点の傾斜や局所的な変動の影響を受けている可能性があります。
REGMOSは、電子基準点の観測網を強化し石川県能登地方の活発な地殻変動をより詳しく捉えるために、令和4年(2022年)7月21日に設置したものです。
今後も注意深く電子基準点等による地殻変動の監視を続けていきます。
また、解析結果は今後も精査によって変更になることがあります。※電子基準点等で位置を求めるために必要なGNSS衛星の軌道情報は、観測日の2日後には精度が高い情報に更新されます。
また、観測データは24時間分を使うことで、解析結果のバラつきを、より小さく抑えることができます。
今回公表した値は、地震による地殻変動の暫定値を、上記の情報を用いて精度を高めた再解析を行うことにより更新したものです。
上図のように、令和6年能登半島地震によって、「輪島2」地点で南西方向に2.0m程度の変動、1.3m程度の隆起が起るなど、大きな地殻変動が観測されました。
改めて日本列島は常に動いており、また、地震が起こるたびに一気に変動するということが良くわかります。
これまで観測されたデータ(1997年4月~2022年4月)を集約して動画にしたものが国土地理院から公開されています。
図:電子基準点でとらえる国土の動き (出典:国土地理院)
日本列島の10年間の地殻変動はこのような感じになっています。
2011年以降日本列島が捻じれてきている感があります。
関東大震災から100年が経過し、今後の南海トラフへ影響も注視が必要でしょう。
日本列島は地震大国であり、常に地震への心構えが必要だという事を実感します。