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新天皇陛下「国民に寄り添い、象徴の責務果たす」 初のおことば
新天皇陛下(59)は1日午前、皇居・宮殿「松の間」で、「即位後朝見の儀」に臨まれた。天皇として国民に向けた初めてのおことばで「自己の研鑽(けんさん)に励むとともに、常に国民を思い、寄り添いながら、憲法にのっとり、象徴としての責務を果たす」と述べた。同日午前0時、元号は「令和」に改まった。
朝見の儀には、安倍晋三首相ら三権の長や都道府県の知事、議長の代表ら約260人が参列。皇位継承順位1位で皇嗣(こうし)となった秋篠宮さまら男女の成年皇族も同席した。 儀式に臨んだ新陛下はえんび服で、新皇后雅子さまはロングドレス姿。午前11時10分ごろに入室し、特設の台の上に立った。
新陛下は「この身に負った重責を思うと粛然たる思いがします」と述べたうえで、上皇となった前の天皇陛下が即位時に「皆さんとともに」守り、従うと誓った憲法に言及した。続いて安倍首相が国民を代表して即位を祝福した。
朝見の儀に先立ち、松の間では午前10時半ごろから、皇位の証しとされる三種の神器のうち剣と璽(じ)(まが玉)などを受け継ぐ儀式「剣璽等承継の儀」が行われた。
新陛下の前に用意された台の上に、侍従が剣璽と天皇が国事行為で使う印章の御璽と国璽を安置。おことばはなく、新陛下が侍従らを伴って退出して終了した。
参列皇族は、皇位継承資格のある男性成年皇族に限る前例が踏襲され、秋篠宮さまと皇位継承順位3位の常陸宮さまの2人のみだった。安倍首相ら三権の長や閣僚ら26人が参列。前回は女性の該当者がいなかったが、今回は片山さつき地方創生担当相が出席した。
憲法や皇室典範には即位に伴う儀式の詳細な規定はない。政府は同日、いずれの儀式も国事行為とすることを閣議決定したが、即位後朝見の儀は、天皇のあいさつに首相が応える形が君主と臣下の関係を思わせ、国民主権にふさわしくないとの指摘がある。剣璽等承継の儀も神話に基づく調度品が使われる批判があったが、十分には議論されず、平成への代替わりの例が踏襲された。一方で、前回は「奉答」としていた首相のあいさつの名称は「国民代表の辞」に変更した。
両儀式とも公務から退いた前の天皇、皇后両陛下は参列せず、未成年の皇族も慣例で出席しなかった。新天皇、皇后両陛下は1日午後、前の天皇ご夫妻の住まいとして名称が変更された皇居・吹上仙洞(ふきあげせんとう)御所を訪ね、即位のあいさつをする。その後、宮殿や東宮御所から名称が変更された赤坂御所(東京都港区)で皇族や宮内庁職員から祝賀を受ける行事が午後6時ごろまで続く。
4日には即位を祝う一般参賀が宮殿である。国内外に即位を宣言する「即位礼正殿の儀」と都内をパレードする「祝賀御列(おんれつ)の儀」は10月22日に予定されている。
(産経新聞 令和元(2019)年5月1日配信)
新天皇陛下のおことばは次の通りです。
令和の時代が、これまで以上に良い時代になりますようこころから願います。
日本国憲法および皇室典範特例法の定めるところにより ここに皇位を継承しましたこの身に負った重責を思うと粛然たる思いがします
顧みれば 上皇陛下にはご即位より 30年以上の長きにわたり 世界の平和と国民の幸せを願われ いかなる時も国民と苦楽を共にされながら その強い御心をご自身のお姿でお示しになりつつ 一つ一つのお務めに真摯に取り組んでこられました
上皇陛下がお示しになった象徴としてのお姿に心からの敬意と感謝を申し上げますここに、皇位を継承するに当たり 上皇陛下のこれまでの歩みに深く思いを致し また 歴代の天皇のなさりようを心にとどめ 自己の研鑽に励むとともに 常に国民を思い 国民に寄り添いながら 憲法にのっとり 日本国および日本国民統合の象徴としての責務を果たすことを誓い 国民の幸せと国の一層の発展 そして世界の平和を切に希望します
日本は元号を用いる世界で唯一の国です。
元号と西暦の換算に少し頭を悩ませることもあるかもしれませんが、令和の年数に「れいわ=018」を足すと西暦になります。
令和元年(令和1年)だと、1+018 で 019 → 2019年。
便利で面白い語呂合わせですね。