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関東地方では梅雨明けが発表され、本格的な夏を迎えました。
思い返せば、去年の夏は異常なほど暑かったですね。
特に8月12日には、高知県四万十市で国内観測史上最高の41.0度を観測しました。
貞昌院では、ヒートアイランド現象の低減に向けて、駐車場整備工事に合わせて芝生駐車場の区画を新たに設置しました。
芝生駐車場に当っては、大きく2つの工夫をしています。
(1)駐車場区画は通常奥行きが5メートルですが、うち芝生区画部分を4メートルとして、1メートルアスファルトの部分を設けました。
駐車の際の切り返しによる芝の擦切れや、駐車時の前面タイヤの荷重の影響を無くすことを目的としています。
(2)芝生駐車場には、メッシュ状のプラスチック保護材を用いることが多いのですが、貞昌院ではこれを用いず「耐圧基盤土壌」を敷き詰め、その上に芝を張りました。
メンテナンスの容易さや、全面に芝が張られた状態が維持できることが理由です。
芝生駐車場設置から約一年が経過しようとしておりますが、以上2点の効果があってか美しい芝生を保持しています。
特に春先からの生育はとても旺盛です。
駐車場は、コンクリートやアスファルト、砂利等のものがほとんどです。
しかし、コンクリート、アスファルトの場合には太陽熱の40%が反射、50%が舗装路面に蓄積されます。
地面が土の場合は、太陽熱の30%が反射し、30%は地中に蓄積されます。
さらに、その土の表面を芝生などの植物で覆うと、太陽熱の反射は20%、地面への熱の蓄積は5%と、大幅に下げる事ができます。
地上気象観測法で芝草の上で気温を観測することを規定しているのは、反射熱、蓄積熱の影響を最小限にするためです。
また、植物には、気孔からの蒸散作用により、地中の水分を空気中に水蒸気として放出し、気温を下げる効果もあります。
芝生駐車場のメリットとしては
●環境にやさしい
・吸音効果
・夏季の気温低減(ヒートアイランド低減)
・1㎥当たり保水性60リットル、雨水浸透能力1㎡たり50リットルが期待できる。
●心理的効果
・屋外で遊ぶ機会が増える(体育活動の活発化)
・心身への影響 登校拒否の減少、ストレス発散
・怪我の防止・減少
・光反射の減少
などなどが挙げられます。
芝生の生育状況については今後も経過を見ていきます。
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