« 地域ケアプラザ | 最新記事 | ハコビジョンを買ってみた »
東京に副都心線が開業したのは昨年のこと。
東京13号線として都市計画された副都心線が完成したことにより、東京の地下鉄計画は一段落したことになります。
(羽田~成田を結ぶ大深度地下鉄計画なども今後ありそうですが)
これだけ地下鉄が複雑に整備されている都市は、東京以外にはそうはありません。
(東京都交通局の地下鉄路線図を引用)
ちなみに、東京12号線は都営大江戸線。
東京の地下には、既に多くの地下鉄、道路、電気、水道、下水道、地下河川などが複雑に埋設されているために、新しく建設される路線は、それらを縫うように計画しなければなりません。
そのため、縦方向のアップダウンも当然に多くなります。
東京都交通局の資料を元に、大江戸線の縦断図を作成してみました。
(クリックすると大きくなります)
左側が都庁前で、そこを基点に右回りにぐるりと東京を廻り、再び都庁前を通り、光が丘までの縦断図です。
他の地下鉄路線、道路、電気、水道、下水道、地下河川に加えて、東京という都市はアップダウンも多く、また東部のゼロメートル地帯もあるために、縦断図はちょっとしたジェットコースターのように上下を繰り返しています。
水平方向の複雑さも相当なものですが、縦方向(上下方向)の複雑さこそが東京の東京たる由縁ともいえます。
ですから、冒頭の地下鉄路線図のように上から見下ろす形で地図を概観しているだけでは、東京の都市構造を把握することはできないのです。
ということで、東京の地下鉄がどれほど複雑な構造となっているかを示してみたいと思います。
東京の地下鉄路線のGPSデータと上下方向のデータとしてKazu.さんが公開されているKMZデータを使わせていただき、それを Google earth で表示してみます。
まずは真上から。
これは、普段目にする地下鉄路線図に近い形ですね。
(クリックすると拡大します)
では、南方向から斜めに俯瞰してみましょう。
地下鉄路線各路線の上下方向の変化が分りますね。
もう少し中心部を、今度は西方向から東京都庁舎屋上目線で俯瞰してみましょう。
25年前ほど前、大深度地下の協議会で東京12号線の路線計画を話し合っていたころ見た図面がこのように具現化されるということは、本当に感慨深いものです。
いろいろな方向から眺めてみると、本当に飽きないです。
東京の地下鉄を利用される際には、是非上下左右方向の変化を感じ取ってみてください。
日本の技術の結晶がそこに凝縮されています。
地下鉄の路線図のごと枯れ枝の絡まり合って十二月の空
(朝日歌壇 2013年12月22日)
亀野さん、おはようございます
素晴らしい地図を沢山ありがとうございました。都市構造とは、地下埋設物を含めて、非常に複雑ですね。防災活動にも活用できます。私達の街「港南区」の地形を含めて町の生立ちを知る事だと思っています。今までの地図は殆どが2次元的平面地図でした。今後は、縦方向を含めた3次元的な地図も必要ですね。
投稿者 ちのしんいち | 2014年1月27日 09:42
ちのさま
ブログでは画像ですが、実際はGoogle earthを自由に動き回って様々な視点から眺めることができます。
地下鉄だけでなく、地下構造物全てが表示されると複雑に入り組んでいる都市構造がよくわかると思います。
そのうちに実現されることでしょう。
投稿者 kameno | 2014年1月28日 07:42