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日常、京浜急行を利用しています。
車窓の光景を眺めていると、この秋口から日の出町駅近辺の光景が激変していることに気づきます。
これは、「日ノ出町駅前A地区市街地再開発」という再開発事業です。
日の出町駅から大岡川に至る大岡川沿いに至る0.7haの区域を、今年夏から平成27年にかけて地上21階建ての複合ビルを中心として開発される予定です。
仮囲いゲートの隙間からのぞいてみると、そこにあったはずのビルはすっかり取り壊されてしまい、ほぼ更地になっていました。
今日現在の様子と、取り壊し前の様子を並べてみました。
取り壊し前はGoogleMapによる画像です。
(左)2012年12月12日の様子 (右)GoogleMapによる取り壊し前の様子
(左)2012年12月12日の様子 (右)GoogleMapによる取り壊し前の様子
「湘南電鉄(現在の京浜急行)の当初の計画(大正6年に免許申請)では鉄道の起点は蒔田町で、当時鉄道省(現在のJR)が桜木町より横浜市内をを通り抜け保土ヶ谷へ通じる電車路線の敷設を計画し、蒔田町に停車場を予定していた」(『港南の歴史』より引用)とあり、その計画上の土地の買収も進んでいました。
鉄道計画路線の名残りは現在でもはっきりと見て取れます。
地図上で、鉄道計画の部分を青く着色してみました。
細長い区画が、黄金町から桜木町に掛けて残っています。この部分に鉄道が通る筈でした。
この計画が実行されていれば、桜木町から省電の路線が日の出町、黄金町を通り、蒔田ターミナルへ繋がる・・・ということになっていたことでしょう。
しかし、この鉄道計画は、昭和9年、鉄道免許返納により頓挫します。
戦争の影響が濃厚となった昭和12年には、再度、東横電鉄同区間の鉄道計画をし、鉄道免許を申請しますが、これも昭和19年に免許返納されています。
時代背景により街づくりの計画は変わっていきます。
数年後、日の出町駅前の様相も激変していることでしょう。