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この時期に見ごろを迎えるコスモス。
色とりどりの花が一面に広がる光景は本当に美しいものです。
メキシコ原産の花だそうで、日本に伝わったのは江戸時代末。
その後、明治42年に文部省が全国の小学校に配布した ことから、一気に全国的に広まりました。
子どもたちが学校から種をもらって家に持ち帰り、庭や田んぼの片隅に撒いていったことが切っ掛けだったのですね。
宇宙を秩序ある調和のとれたシステムとする考え、宇宙観のことも「コスモス cosmos」といいます。
ケプラーの著した『宇宙の調和』も天体運動の完璧な調和を詳細に示していますし、1980年に放送された天文学者・カール・セーガンが監修、進行を担当した番組「コスモス(宇宙)」では、Harmony of the Worlds(宇宙の調和)がキーワードとなりました。
宇宙の天体たちはお互いに調和を持ちながら運行しています。
当時の天文学者たちは、その調和を紐解くことに挑戦し続けてきました。
彼らの求めていたものは、原理原則から導き出される結果ではなく、その「原理」自体のもつ調和、美しさであったともいえます。
話を植物のコスモスに戻します。
コスモスは茎が細く、ちょっとした風でゆらゆらと揺れます。
台風など風が強い日には一面なぎ倒されてしまったりします。
けれども数日後には立ち直って何事も無かったよう美しい花の光景を見せてくれます。
実はとても力強い花なのです。
秋雨前線による風雨の直後のために悉くなぎ倒されていたコスモスたちも、花を上に向けはじめていました。