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僧侶が所有を認められた三衣のうちの一つに五条があります。
これは、長方形の短辺の布2片、または4片を縦に繋いだものを一条とし、それを横に5列(五条)並べて両辺を重ねて縫い合わせて作られます。
禅宗では絡子(らくす)、浄土宗では大師五条、小五条などと呼ばれるものです。
絡子には、サオの部分とマネキの部分を繋ぎとめる独特の縫い方があります。
曹洞宗ではこのような縫い方です。
縫い方は宗派により異なり、曹洞宗では「折れ松葉」、臨済宗では「鱗」、黄檗宗では「六つ鱗」のような図柄になっています。
(名称は家紋を元にしました。正式な呼び名はこれで良いのでしょうか?)
各宗派の縫い方に近い家紋の例。
(左)丸に折れ松葉 (中)丸に一つ鱗 (左)六つ鱗
おそらく、絡子の縫い方も家紋が由来となっているのではないかと推測しますが、なぜ曹洞宗が折れ松葉なのでしょうか。
これが一つめのギモンです。
曹洞宗の絡子には両山紋(永平寺と總持寺の紋)が付けられています。
しかし、その位置は両山同じ高さではなく、たいてい總持寺紋のほうが少し高い位置となっています。
これは何故なのでしょうか。
長年のギモンです。
>しかし、その位置は両山同じ高さではなく、總持寺紋のほうが少し高い位置となっています。
これは、たまたまそう見える絡子があるという話なのではないでしょうか?
久我竜胆の方には環がありますし、その結び方でそう見えてしまうとか......それとも、新説発見なのでしょうか!?
ぜひとも諸大徳のご教示を賜りたいところです。
投稿者 叢林@Net | 2011年9月 5日 23:00
叢林@Netさま
>これは、たまたまそう見える絡子があるという話なのではないでしょうか?
本当ですか?
私が見る限り、ほとんどの絡子がそうだと思うのですが・・・
投稿者 kameno | 2011年9月 8日 08:21
すいません・・・自信がありません(汗)
投稿者 叢林@Net | 2011年9月 9日 22:13
勝手にどちらか一つだけの紋にしていたりカンがなかったりして、まわりのひとに怒られる僧侶、ときどきいますね。袈裟や窓に紋を入れるときは、多分そういうことではもめませんので、絡子の場合、両方とも同じようにみえるよう、このblogの会話のように、つねに各自で姿勢を正すよう促している機能があるのかもしれませんよ。
それに、リンドウの5と桐の3というのが並んであったら目の錯覚でゆがんで見えるので、両方を際立たせるためにずらしているのなら無理ないだろうとおもいます。どちらかが上ということは、ありません。あと縫製によっては、という説あり。
投稿者 個人的には興味のない話ですが | 2011年9月12日 16:21
個人的には興味のない話ですが さん
コメント有難うございます。
そのような理由かもしれないですね。もう少し調べてみます。
投稿者 kameno | 2011年9月13日 07:56
袼子を縫いたいのですが 左上の輪はどこで 買えますか
投稿者 金子 ひろこ | 2016年5月13日 13:09
金子様
メッセージありがとうございます。
絡子の輪は「環(かん)」といいます。仏具店か法衣店で扱っておりますので、そちらにおたずねくださればと存じます。
投稿者 kameno | 2016年5月13日 13:43
折れた松葉については死にゆく人とともにあること、というジョアンハリファクス氏の本の263ページに、おそらくそれに当たる記述があります。
折れた松葉とは、私達がすっかり壊れた時にはじめて姿を表す全体性を象徴しているものであるとのことです。
この本では在家信者の衣についての記述で上記の記述があるのですが恐らく絡子も同様なのではないでしょうか。
投稿者 Upaya | 2018年3月10日 20:51
Upayaさま
貴重な情報をありがとうございました。
心より感謝申し上げます。
投稿者 kameno | 2018年3月10日 21:04