過剰な自粛は必要か

東日本大震災の影響で、日本全体が「自粛」ムードになっています。

震災直後、大阪、道頓堀のグリコの看板が、節電に協力するために当分の間点灯を取りやめたというニュースがありました。
おそらく、今も消灯しているのではないでしょうか。
さらにいろいろと話を伺うと、関西のみならず、九州の方々にも、節電ムード、さまざまな行事の自粛ムードが広がっています。

しかし、日本全体が自粛ムードということは、あまり好ましく無いことだと考えます。

Power_Grid
(図はウィキメディアより)

今回の震災で、東日本エリアを賄う発電所が損壊してしまい、需要量を賄うだけの発電能力が失われてしまったため、本州東半分では計画節電の実施が長引きそうです。

国内での交流電源の周波数が、東日本と西日本での50ヘルツと60ヘルツと異なることは、西日本の電力を大々的に東日本に融通する障壁となっています。
一つの国の中に複数の周波数が明確に混在している国は、日本くらいでしょう。


しかし、この障壁を逆に考えると、西日本は電気に関しては震災の影響をほとんど受けず、節電を気にせずに「平常どおり」産業活動を行なうことが可能である地域であるとも考えることができます。

西日本の皆様には、こんな時だからこそ、「元気の無くなっている」東日本の分まで活発に(派手にということではないですよ)経済活動を行なって欲しいと考えています。
それが回りまわって、結局は被災地復興支援の大きな原動力になります。

 

ひとことで言うと、現段階では北海道を除く東日本では「節電」が復興支援、西日本では「電気を使うこと」が復興支援 ということでしょう。

 


 

追記 宗門行事の梅花流全国奉詠大会(島根県開催)も中止が検討されています。
これも、上記の理由で、また、被災された方々へのメッセージを込めた大会として開催するべきではないかと考え、神奈川県第二宗務所としての意見書を本庁に提出いたしました。

投稿者: kameno 日時: 2011年3月26日 08:40

コメント: 過剰な自粛は必要か

今、震災対応でインターネットラジオ「ラジコ」でラジオを聴きながらPCに向かっています。NHKラジオがローカル枠を除いて震災と原発に関するニュース一色で、聴くのが辛いです。
震災対応で3月31日までは大阪、名古屋のラジオ局の番組が、4月11日までは東京のラジオ局の番組が全国で聴く事ができます。
私は関西に住んでいた時期があったので大阪のラジオ番組を聴く機会が多いのですが、CMがAC JAPANのCMや放送局のステーションジングルに差し替えられています。
「自粛」が一体どの期間なのかが分らないのが困りますね。
そして自粛しなければいけない内容のCMを普段から放送しているのか?という話にもなりかねません。

投稿者 天真 | 2011年3月29日 23:18

天真さん
平年ですと歓送迎会、花見の季節を迎えますが、今年はそんな気にもなかなかなれないですね。
宗門行事も次々と中止・延期となり、寂しい限りです。

投稿者 kameno | 2011年3月30日 20:48

「つながり=絆」という言葉は、今回のような文脈で語ると新たな視点を提供できますよね。

「皆、つながっている」ということを自覚できたような気がします。

過度の自粛ムードは、その「つながり」(絆)を断絶し兼ねないということですよね。

投稿者 叢林@Net | 2011年4月 5日 23:09

叢林@Netさま
「向きあう」「伝える」「支えあう」・・・・今年はこのことばが、より心に響きますね。
直接的な「つながり」(絆)はもとより、回りまわってつながる間接的なつながりも大切だと考えています。

投稿者 kameno | 2011年4月 6日 08:45

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