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イタリアからロンゴ夫妻・グランディ夫妻が貞昌院にご訪問くださいました。
うち、5年ぶりの再会もあり。
懐かしい時間を過ごさせていただきました。
貞昌院境内の様々なものを拝観ご案内させていただきましたが、その中で一番興味を持たれ、時間をかけてジックリ見ていかれたのは本堂に掲げられている「六道絵」でした。
六道絵は仏教で説く六道の世界を絵画化した仏画です。
左側の軸に天道・人道・阿修羅道・畜生道・餓鬼道が描かれ、右側の軸に地獄(等活、黒縄、衆合、叫喚、大叫喚、焦熱、大焦熱、阿鼻)が描かれています。
日本においては仏教思想の伝来とともに六道輪廻、地獄思想が広まりました。
また、神道の考え方として死後に死霊にとなり、次第に浄化されていくという思想も併せ持っています。
禅宗では死後の世界については語りませんが、このような多元的な考えも持っているということを少しは理解していただいたと思います。
イタリアの伝統的な思想では天国、地獄と、その中間にそれぞれが混合した世界が存在し、死後そのうちの何処かに行くという考えがあるそうで、六道図と似ているという感想をいただきました。
「私は35日後に閻魔大王に裁かれたとしても絶対にここに行く」と天道を指差しながらの満面の笑顔が印象的でした。