« 霜柱・刹那の煌き | 最新記事 | 水星-月-木星-------金星 »
ここ数日の寒気の影響で、境内には霜柱がたくさんみられます。
今日はちょっと珍しい植物をご紹介します。
その名もシモバシラという植物です。
まずは、今朝のシモバシラの写真を一枚。
貞昌院裏庭の花畑で撮影しました。
シモバシラは、シソ科の多年草植物です。
なぜこの植物が霜柱を纏うのかというと、基本的に地面にできる霜柱と同じ仕組みです。
霜柱は、土中の水分が土粒子の間を毛管現象によって吸上げられ、地表で凍結する現象です。
シモバシラは、冬になってこのように一見枯れたように見えていても、根はしっかりと活きていて水分をどんどん吸い上げています。
地上部分に送られた水は、枯れてしまっている茎の導管を通っていきますが、ある程度まで進むと行き場所を無くし、導管の裂け目から出てきます。
このときに外気温が氷点下であると、空気に触れたとたんに次々と凍っていくという仕組みです。
つまり
(1)地下や茎の中では0度以上の温度
(2)気温は氷点下
(3)晴天である
(4)無風
という条件が揃うと霜柱が形成されていくのです。
昨晩から今朝に掛けては、まさにその条件が整ったという訳です。
近くで観察すると、霜柱が出来上がっていく仕組みが良くわかります。
自然は芸術家ですね。
自然は芸術家ですが、副住職の腕もかなり相当思いっきり
非常に芸術的だと思います。
温暖化とはいえ、まだ霜柱が健在で少しほっとしました。
投稿者 宝船 | 2008年12月30日 00:26
宝船さん
実は、意外ですが霜柱は厳寒の中では見られないのです。
気温、地温があまりにも低すぎると水が液体の状態でいられないため地面から吸い上げることができません。
0度近辺の微妙なバランスがもたらす氷の芸術といえます。
ということで、これから温暖化が進むと東北や北海道で霜柱が普通に見られるようになってしまうかもしれません。
投稿者 kameno | 2008年12月30日 10:41