観音様胎内での演奏会

キャンドルナイトin大船観音では、広島原爆の火(平和の火)が境内のキャンドルに灯されました。
観音像胎内にも平和の火が並べられ、その中で演奏会が開催されました。

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今回演奏をいただいたのは、ハープデュオ Kanonとビルマの竪琴奏者 シェインさんの2組です。


ハープデュオ Kanonは、ハープ・八木健一さんとシンセサイザー奏者・八木ゆみ子さんご夫妻によるによるアンサンブルです。
八木健一さんのお父さんは、20歳の時に、母と3人の弟とともに東京深川で暮らしておりましたが、昭和20年3月10日、大空襲に遭い家族を失ってしまいます。
健一さんがお父さんにそのときのことを訊ねても黙り込んで何も話してはくれなかったそうです。
悲しい記憶を語ることがとても辛かったのでしょう。
その思いを引継いだ鎮魂歌「祈り・光へ」を中心に、お二人に演奏いただきました。

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チートゥーシェインさんは、ビルマの竪琴を演奏くださいました。
また、自ら出身地ミャンマーにおけるサイクロン被災者支援活動の際の写真による現地支援報告を行っていただきました。


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教区寺院/SZI/僧侶有志で行った托鉢にてお預かりした浄財の一部をシェインさんに委託いたしました。


胎内には、来場者によって灯された原爆の火のキャンドルが次々と増えていきます。
外からは雨の音が響く中、静かな演奏は心にしみました。


原爆の火は、九州・星野村出身の山本達雄さんにより、守り通された大切な火です。

カマドで原爆の火を守り続けた原爆の火、どうしてその火を灯し続けるのか。
その火がどのような由来のものなのか、やはり、山本さんも妻や家族にも話さなかったといいます。

その理由は、原爆に対する強い怒りの気持ちであり、恨みごとの火であり、アメリカへの復讐の思いを火に託していたのでした。


やがて、原爆の火の存在を知った星野村が、平和の火として永久に灯したいと、山本さんを説得します。
そのとき、山本さんには恨みの火という真意を誰も受け止めてくれず、平和の火として利用されることについて、大きな葛藤があったそうです。

しかし、山本さんの考えは次第に変わっていきます。
核兵器が世界中にあたりまえのように存在するようになり、核兵器が二度と使われてはいけないと考えるようになったのです。



地球上に住む動物で殺し合いをするは人間だけ。
なんと愚かなことか。
そういうことをしないように、努力しましょう。
頼みはあなたたち。戦争はしないという考えをどうか守ってください。
約束してください。
(山本達雄さんの、小学生に対する語りかけより)



父にとって人生最大の後悔は大空襲について伝えきれなかったこと。
それを音楽で引継ぎたい。
(八木健一さんのことばより)
 


平和の火を灯すだけでは、平和を訴える力にはなりません。
どうすれば戦争をしないで仲良くやっていけるのかを一人ひとり考えなければならないのです。
観音様胎内での演奏会は、平和について考えるきっかけになる演奏会となりました。
心に残る演奏をありがとうございました。 


追記

キャンドルナイト翌日の今日(6月23日)は、沖縄戦・組織的戦闘の終結から63年目の日。
沖縄戦最後の激戦地となった摩文仁の平和祈念公園では「沖縄全戦没者追悼式」が開かれました。
平和の礎には、私の親類の名前も刻まれています。


追記2

八木健一さん、ゆみ子さんによる、火の手が迫る空襲の激しい夜を表現した「寒い夜に」、鎮魂歌「祈り・光へ」が収録されたCDが頒布されております。 一枚 1000円です。
お問合せは、東京大空襲戦災資料センター 03-5857-5631 まで。

投稿者: kameno 日時: 2008年6月23日 23:20

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