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わが街、上永谷で最近このような光景が見られるようになりました。
まさに蒼い街並み。
初めて目にした時は不思議というか不気味というか・・・・
今にも未知の生命体と接近遭遇できそうな感じです。
これだけ大きくイメージが変わるのかと、色彩が与える効果について改めて感じ入りました。
なぜこのような色の街路灯を設置するようになったのか。
その理由が新聞記事に紹介されています。
照らす 犯罪防ぐ“青いトンネル”(2006年07月12日 読売新聞)
元はといえば、2000年頃にイギリス・グラスゴーで景観改善を目的に青い街路灯を設置したところ、設置地区の犯罪件数が減少するという思わぬ効果が得られたことによるものです。
その青い光の防犯効果が注目され、日本においては2005年6月に奈良県奈良市秋篠台地区の住宅街で初めて導入。
導入前は半年間に3件の空き巣と自販機荒らしがありましたが、導入後は1年間被害が皆無になりました。奈良での導入を機に、広島、静岡、群馬、大阪と、少しづつ日本各地に広がりました。
冒頭の写真でご紹介したものは、その流れで横浜市港南区の渡戸自治会で導入された街路灯です。
港南警察署によると刑法犯の発生件数が半年当たり43件から34件に減少したそうです。
色彩が人の感覚に与える影響はかなり大きく、色彩学者であるヨハネス・イッテンは、寒色系に塗装した部屋と暖色系に塗装した部屋では体感温度が3-4度も違うという実験結果を発表しました。
赤・ピンク・オレンジなど暖色系の街路灯は人を集める効果があり、また感情を高めるため、喧嘩や犯罪も増加します。
逆に、青などの寒色系の街路灯は、血圧を下げたり血液の循環を停滞させる働きがあるため、感情を鎮め、犯罪心理を抑制させ、さらに道路全体を明るく照らし、遠くの人影も見え易いという効果もあるようです。
防犯効果に関する実証はこれからですが、そもそも欧米の街路灯はナトリウムランプが多く暖色系の景観です。日本の街路灯は蛍光灯が多いため寒色系の夜景です。それがさらに青い蛍光灯になると余計に寒々しい光景になってしまいます。
やはり個人的には温かみがあるナトリウムランプの方が好きです。
色彩が感覚に与える例として、大船観音のライトアップをご紹介します。
左から 2003年、2005年、2007年です。
かつての緑のライトアップは、不気味だという良くない評判もあり、2005年に白に、そして2006年からオレンジ色のライトアップへと変更されました。
色によって印象がずいぶん違うことがよくわかります。
観音様の写真の比較・・やっぱり黄色みのある光のほうが暮れなずむ蒼い空に補色効果が出て金色のお姿に変身したようで神秘的でおやさしそうな感じ。
逆に蒼い光だとちょっと好き嫌いが分かれそう。個人的には蒼い空にぼうっ、と浮かび上がって現れた観音様・・も好きです。
投稿者 ゆが | 2008年1月 7日 11:12
ゆがさん
大船の街のシンボル的存在ですから、ライトアップの色は影響が大きいですね。私も今の色が良く合っていると感じます。
投稿者 kameno | 2008年1月 7日 17:06