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行って来ました!
「特別展 仏像 一木にこめられた祈り」
一木オールスター。 百四十余軀 東京に集合!
会期 2006年10月3日(火)?12月3日(日)
会場 東京国立博物館 平成館 (上野公園)
開館時間 9:30?17:00 (毎週金曜日および2006年10月31日(火)?11月5日(日)は20:00まで開館)
* 2006年11月28日(火)?12月3日(日)は18:00まで開館します (12月1日(金)は20:00まで開館)。
【国立博物館のサイト】
http://www.tnm.jp/jp/servlet/Con?pageId=A01&processId=02&event_id=3460
【公式サイト・割引券あり】
http://butsuzo.jp
国宝 菩薩半伽像(宝菩提院願徳寺)、国宝 十一面観音菩薩立像(向源寺)をはじめ、国宝・重文45体、総数146体を一挙公開
仏教を信仰した国の中で、日本ほど木で仏像を造ることにこだわった国はありません。
特に奈良から平安時代にかけて、一本の木材から像を造り出す一木彫が盛んになり、江戸時代の円空・木喰まで受け継がれました。
今回の展覧会では、日本人がこだわった「木で仏像を造ることの意味」、「木と仏に託した祈り」について考察し、木の文化を通して育まれた日本人の心や精神性に触れます。
特に11月7日(火)?12月3日(日)に期問限定で展示される滋賀・向源寺の国宝十一面観音菩薩立像(渡岸寺観音堂所在)は
寺外初公開となります。その姿の美しきから白洲正子、井上靖、土門拳、水上勉ら多くの人々の心を魅了してきた像として知られています。
しかし、これだけたくさんの仏像が一堂に会し、拝む事ができる機会はめったにありません。
なんと贅沢な展示なんでしょう。
特に、安置されている寺院内部では照明がほとんど無く、遠くから眺めるだけで、造作の細部までじっくりと鑑賞することはできません。
今回の展示では、一木にこめられた祈りをテーマにしているためか、手の届きそうな近くから、しかも仏像の前後左右ぐるりと一周眺める事ができます。
ノミを打つ時の息遣いまで聞こえてきそうです。
昨日は、平日早くから出かることができたため、比較的ゆったりと見ることができました。
土日は相当な混雑なんでしょうね。
不出の仏像であった滋賀・向源寺蔵(渡岸寺観音堂所在)の 国宝 十一面観音菩薩立像の展示もちょうどされており(展示期間:11月7日?12月3日)、ゆっくりと拝観することができました。
頭上に配された十の面が、これだけ大きく彫られている、その構図の大胆さに感銘を受けます。
そしてアンバランスさを全然感じさせない調和の取れた美しさに、抜魂されているとはいえ、手を合わせずには居られません。
http://event.yomiuri.co.jp/2006/butsuzo/kannon.htm
近所の弘明寺観音像も展示されています。
重要文化財 十一面観音菩薩立像・平安時代・11世紀 像高180・7cm
横浜市・弘明寺蔵
前面に、力強い横縞状のノミ痕が残されているのが印象的です。
ケヤキ造り、ひび割れ防止の内刳りもない、平安時代初期の一木彫刻の古い伝統に基づく製作です。
表現が穏やかさが、観るものの心を和らげるかのようです。
展示が終わって各寺社へ戻った後、それぞれの地を訪問してみたいものです。
芸術の秋。
上野は、「仏像展」の他、上野の森美術館の「ダリ回顧展」、国立西洋美術館の「ベルギー王立美術館展」、国立科学博物館の「大英博物館・ミイラと古代エジプト展」、東京都美術館の「大エルミタージュ美術館展」「日展」などもあり、見所満載です。
そのなかでも、この仏像展は12月3日で終了してしまいます。
まだ行かれていない方は早目にお出かけになることをお薦めします。
なお、檀像の世界でなぜ十一面観音像が多いのかなど、学術的な見地から考察をされているtenjin95さんのサイトも併せてご参照ください。
http://blog.goo.ne.jp/tenjin95/e/e55c93f4e25c18897a16e8980f87d5b8
> kameno先生
リンクを頂戴いたしまして、ありがとうございます。
ところで、1回コメントを投稿した気がするのですが、受け付けられていませんでしたか???
確認⇒投稿したつもりでしたが、もしかしますとこちらの回線が不調だったかもしれません。
さて、この展示会、本当に凄いくらい集めましたね。最初から最後まで気を抜くことなく楽しめました。それでも、最後の円空仏などは、ちょっと力を抜いて見てましたけれども。
出来ることなら、拙僧はもう一回行きたいですね。
投稿者 tenjin95 | 2006年11月26日 21:01
tenjin95さん
会期終盤に向けて、ますます混雑してくるのでしょうね。
向源寺蔵国宝 十一面観音菩薩立像は後半のみの展示ですから、もう一度出かける価値は充分にあると思います。
本文にも書きましたが、展示が終わって各寺社へ戻った後、ゆっくりと各地を拝観してみたいと感じました。
※サーバーのレスポンスが悪くてすみません。
二重投稿となってしまってましたので一つを削除しました。
投稿者 kameno | 2006年11月26日 22:03