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日本の世界一危うし、太陽光発電 独に抜かれるか
日本とドイツの太陽光発電設置量比較
95年に米国を抜いて以来、世界一を続けてきた日本の太陽光発電の年間設置量が、04年に初めてドイツに抜かれた。ドイツの伸び率は日本を大きく上回っており、世界で断トツだった累積設置量でもドイツが急迫、逆転の可能性も出てきた。国は脱石油戦略の一つに「世界一の太陽光先進国」を掲げている。新たなてこ入れ策を迫られそうだ。経済産業省によると、04年の年間設置量は日本が約27万キロワット(前年比約1.2倍)、ドイツが約36万キロワット(同約2.4倍)。04年末の累積設置量は日本が約113万キロワット、ドイツが約79万キロワットだった。
ドイツは、太陽光や風力などの電力を優遇価格で買い取るよう電力会社に義務づけているが、04年8月から太陽光の買い取り価格を大幅に引き上げた。その結果、住宅用のほか、サッカー場などの広い屋根に設置したり、鉱山跡などにメガソーラーと呼ばれる1000キロワット級の大規模発電所の建設が進んだりしており、一気に普及したという。
日本は、90年代半ばから、国が住宅用太陽光発電システムへの設置補助制度を、電力会社が太陽光発電による余剰電力の優遇価格買い取り制度をそれぞれ設け、着実に伸ばしてきた。03年末には、世界全体の累積設置量の約半分を占めた。
だが、住宅用システムの価格低下に伴い、国は補助金を年々減額、05年度で打ち切ることが決まっている。住宅用がこれまで以上に伸びるかどうか不透明な部分がある。また、大規模発電所の整備は進んでいない。このため、ドイツのような大幅な伸びは今のところ期待できない。ただ、ドイツも太陽パネルの生産が追いつかず、「一気に追い越されることはない」(経産省新エネルギー対策課)とみる。
太陽電池の生産量は、日本が99年以降、世界一を維持している。04年にはシャープが1位のほか、京セラ、三菱電機、三洋電機などが、企業別世界シェアの上位を占め、輸出も順調に伸びている。
経産省は「コストダウンが鍵。住宅向けは標準化が進み、これ以上補助を続けるのは難しいが、住宅以外の分野は補助を続ける。『世界一』は重要だし、太陽光を着実に伸ばしていくためにも、他省庁と連携しながら新たな施策を検討したい」としている。
太陽光発電設備設置にかかった費用は総額380万円 (Kwあたり約68万円)。
そのうち半分の190万円をNEDO:新エネルギー・産業技術総合開発機構から補助を受けています。
NEDOは主に法人向けの補助ですが、通常の家庭向けにも新エネルギー財団や市町村からの補助金があります。
しかし、この補助金の額は、近年のパネル価格の低廉化に伴い減少しています。
設置費用トータルとして見ると、補助金はパネルの価格差を補う性格のものでありますので、それほど変動はないといえます。
ですから、補助金の減少によって普及が鈍化するというのは少し残念ですね。
すでに設置から一年半が経過していますので、月ごとのパターンが見えてきます。
発電は、貞昌院本堂、客殿、庫裏の全般に亘って使われ、使用電力量も本堂、客殿、庫裏の全般のものです。
特筆すべきは、やはり4月、5月、6月の日照時間が多い時期の発電量です。
梅雨に入る直前の時期が、発電量が最も伸びる時期であり、このあたりは、貞昌院全体で支払っている電気料金(=買入電力料金?売電電力料金)は、実に一万円を割り込んでいます。
太陽のパワーは凄いものだとつくづく感じられます。
関連記事として、All Aboutの記事をご紹介します。
太陽光発電は、何年で“もと”がとれるの? 太陽光発電の損益分岐点
太陽光発電は確かに効果がありそうですね。補助金の廃止で増えない可能性もありますし、耐用年数の問題(減価償却も含む)もあります。私が子供の頃、2000年頃には石油がなくなるとまで言われたのに、エネルギー対策が進まないのはなぜなのでしょうか?
投稿者 ikuo | 2005年7月21日 17:58
太陽光発電は、減価償却の面がクローズアップされがちですが、電力需要のピーク時(日照量が多い時間帯)に発電量も増えるということで、国内の発電設備の規模を少なくすることができるという大きなメリットがあると思います。
発電設備は日々、時々変化する電力需要の最大量を想定して設計されますから、このピークカットの効果は大きいはずです。
もう一点、キャパシタが普及することによって、家庭用太陽光発電のような小規模発電設備の特徴を最大限に生かすことができると期待しています。
投稿者 kameno | 2005年7月23日 03:16