木星と土星が397年ぶり超大接近

202012200175木星と土星が397年ぶりの「超大接近」
今日12月21日(月)の日没後、木星と土星の2つの惑星が397年ぶりに「超大接近」している様子を観測可能です。日の入りの1時間後から2時間後にかけて見やすい時間帯となります。
ぜひ肉眼や双眼鏡、天体望遠鏡などで観察してみてください。今日は冬型の気圧配置となっているため、太平洋側の地域ほど観測しやすい天気となりそうです。
木星と土星は日の入り後の南西の空に見え始め、その後2時間ほどで西の地平線に沈んでしまいます。最接近は明日22日(火)の午前3時頃のため、日本では今日21日(月)の日の入り後が観測のチャンスです。
最接近時には角距離約0.1度(6分)まで近づく超大接近で、その近さは満月の視直径の5分の1程度ということになります。木星や土星は肉眼でも十分観察可能な明るさですが、天体望遠鏡で見ても同一視野に入るほどの近さです。
木星を天体望遠鏡で観察したことのある方だと、4つのガリレオ衛星を見たことがあるかもしれませんが、それらと似たような距離に土星を見ることが出来ることになります。
木星と土星は約20年周期で接近しますが、これほどの大接近となるのは1623年7月17日(日本では徳川家光が江戸幕府3代将軍になる1か月ほど前)以来のことで、実に397年ぶりとなります。次回、今回と同程度近づくのは60年後の2080年になります。
なお「接近」と呼んでいますが、実際に2つの惑星が近づいているわけではなく、地球から見たときの方向が同じになり、近づいて見えるというわけです。
(2020/12/21配信 ウェザーニュース)


今日は冬至です。
1年で1番夜の長い日なのですが、その長い夜の宵の口に397年ぶりの天文ショーが見られました。
日没直後では、木星と土星が角距離7分角(満月の視直径の1/7ほど)まで近づいています。肉眼ではほぼ1つの星に見えるほどです。
冬の夜空にひときわ輝く惑星ですので、見ごたえのある天体ショーになりました。

貞昌院のベランダから眺めると、このような感じで日没直後に西の空の低い位置に明るい星がすぐにみつかります。

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双眼鏡でも容易に観測できますし、それほど大掛かりな機材でなくても撮影はできます。
明るい星なので、赤道儀がなくても、三脚でOKでしょう。

まずは、CanonEosKissと、Tamron200-400mmズームの最望遠側での撮影。
土星の輪を含めて、木星と土星がこの視野角で見えるということは感動を覚えます。
なお、土星の輪に露出を合わせていますので、木星や土星の衛星はこの写真には写っていません。
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次に、GooglePixel4 5gで撮影した写真。
こちらは、ビクセンの8×56双眼鏡と組合わせて撮影しました。
GoogleのAIカメラが自動判別して露出を調整していますが、木星の衛星がはっきりと映っています。
その分土星の輪が露出オーバーになっています。
見かけ上、木星の衛星軌道とほぼ同じ視野角に土星が見えるということですね。

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次に、手持ちのビデオカメラPanasonicHC-W570Mで撮影した動画。
こちらは、上2枚の写真の間くらいの露出ですので、土星が輪のために楕円形に見え、木星の衛星も写っています。

 

木星と土星は、このあとさらに近づきながら地平線に沈み、夜半過ぎ日本時間の12月22日3時頃に最接近(角距離7分角=満月の視直径の1/7)します。
ただ、この時間帯には2つの惑星は地平線の下にあるため当然見えません。

いずれにしても、木星、土星に加えて木星のガリレオ衛星も同じ視野に捉えることができる機会はめったにありません。
明日以降は、木星と土星は少しづつ離れていきますが、土星の環や木星の衛星などの観測は引き続きできますので、冬の天気のよい夜に眺めてみてはいかがでしょうか。


■追記
その後、12月21日から23日の3日間にわたり、同時刻17:30に3枚の木星と土星の写真を撮影し、合成してみました。
木星と土星の相互の位置関係の変化がよくわかると思います。

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これからは、木星と土星の見かけの位置はどんどん離れていくことになります。

投稿者: kameno 日時: 2020年12月21日 23:04

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