第8回 曹洞宗ハワイ・北アメリカ檀信徒大会

2012年3月9日から11日の日程(9日は日本と北米からの参加者向けプログラム)で、ハワイ・オアフ島において開催された 8th U.S. SOTO CONFERENCE(第8回 曹洞宗ハワイ・北アメリカ檀信徒大会)の参加報告です。
SOTO禅インターナショナルより7名参加させていただきました。

公式な報告につきましては、曹洞宗ハワイ国際布教総監部からあると思いますが、こちらは参加者の立場としてのレポートです。
なお、全ての法要、講演、シンポジウム等は英語により行われました。

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8th U.S. SOTO CONFERENCE
大会概要
開催日 2012 年3 月10 日(土)~ 11 日(日)
開催地:Ala Moana Hotel (Honolulu, Hawaii)
主催:曹洞宗ハワイ寺院連盟 曹洞宗ハワイ国際布教総監部


■March 9 (Fri)   オアフ島管内寺院巡り(北米・南米檀信徒、日本からの参加者を対象)



■March 10 (Sat) First day of Conference

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10:00am    Opening Ceremony 開会式
・Welcome Address:歓迎の挨拶 曹洞宗ハワイ寺院連盟理事長
・Opening Service:開会諷経
Eisanka:Magokoro ni Ikiru – Shoboji Baikako 詠讃歌 :「三宝御和讃」、「まごころに生きる」 ハワイ梅花講
Officiant: Bishop Shugen Komagata,Director, Soto Zen Buddhism Hawaii Office 導師 曹洞宗ハワイ国際布教総監 駒形宗彦老師

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・Congratulatory Message: 来賓挨拶 釜田教化部長老師

11:00am    Slide Show Presentation  総監部・国際センターの活動紹介
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1.北米総監部 発表者:ルメー大岳北米総監
2.国際センター 発表者:藤田一照所長
3.ハワイ総監部 発表者:駒形宗彦ハワイ総監
・曹洞宗ハワイ寺院連盟作成DVD「ハワイにおける曹洞宗」


Grace:食前の祈り
12:00pm    Lunch
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1:00pm    Keynote Lecture 基調講演
Keynote Speaker:Dr. George Tanabe 田辺ジョージ氏(Dr. George Tanabe)ハワイ州立大学名誉教授(日本仏教学)
演題:Nurturing Peace Through Our Buddhist Faith

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2:00pm    Panel Discussion
主題: Nurturing Peace Through Our Buddhist Faith 
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パネリスト: ルメー大岳師(北アメリカ国際布教総監)
藤田一照師(国際センター所長)
小島秀明師(北アメリカ国際布教師)
駒形フェイ氏(ハワイ寺族会会長)
調整役: 駒形宗彦ハワイ国際布教総監

 

6:00pm    Welcome Banquet 歓迎晩餐会
・Grace  食前の祈り
・Kanpai 曹洞宗ハワイ寺院連盟副理事長
・Entertainment:ハワイアン・ミュージック フラダンス・ショー
・Welcome Address 歓迎の言葉
・Introduction of Honored Guests and Participants 参加来賓ゲスト紹介
・Entertainment:清興 清興 :ハワイ祭り太鼓 & 宗明太鼓 、福島音頭、平和音頭
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■March 11 (Sun) 2nd Day of Conference

9:30am    Memorial Service For the victims of the earthquake and tsunami that struck the Tohoku and Kanto regions of Japan in March 11th 2011.

東日本大震災物故者追悼法要
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導師: 町田時保前ハワイ国際布教総監
詠讃歌:ハワイ梅花講

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10:00am    Group Discussion    
Group 1 Topic『仏教の教えを通して、どのように平穏な心を育てるか?安心の「こころ」はどのように芽生えるのか?』
Group 2 Topic『苦しい時や大惨事を目の前にしてどのように心を落ち着かせるか。移りゆく世の中に生きていくのは大変だが、その中でどのようにしたら冷静さを保つ事が出来るか?』
Group 3 Topic『仏教の教えはどのように社会に貢献が出来るか?仏教徒として、他の人の人生にどのように役に立てるか』

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各分科会会場では自己紹介、議事進行、アイディアを具体的な提案としてまとめ、発表する提案の作成と言う形で進行


11:00am    General Meeting 全体会議
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・ Report from each group 分科会報告
・ 質疑応答、総括

11:30am    Closing Ceremony 閉会式
・    Closing Service 閉会諷経 Officiant:Bishop Daigaku Rumme (Director, Soto Zen Buddhism N.A. Office)
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・Presentation of Certification & gift
・Words of Appreciation: 謝辞  両大本山北米別院禅宗寺理事長
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・Farewell Message: 主催側さよならメッセージ    Bishop Shugen Komagata
 

12:00pm    Aloha Luncheon 昼餐会
・Opening Remarks:
・Grace:    Rev. Ryosho Kokuzo (Taiyoji)
・Kanpai:  食前の祈り
・Entertainment:別院友の会   
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第8回 曹洞宗ハワイ・北アメリカ檀信徒大会の日程は、このような内容で瞬く間に過ぎていきました。
内容の濃さもさることながら、昼食会、晩餐会でのパフォーマンス、分科会での活発な意見交換など、日本からの参加者にとってはとても刺激的な大会でした。
晩餐会は東日本大震災から一年目ということもあり、水で乾杯、アルコール無しでしたが、このような方法も良いものだと心から思いました。
何よりも、皆で楽しんで大会を作り上げて、再会を喜び、楽しむという姿勢が素晴らしいことです。

背景には、100年を超えるハワイ・北アメリカの曹洞宗国際布教(当時は海外開教)の歴史と国際布教師、寺族の皆さん、日系移民の方々、メンバーの方々の多くの方々の苦労の蓄積が背景にあると感じます。
曹洞宗国際布教は日系移民の歴史と密接な関わりがあります。
明治元年に150人が集団で入植したことを発端に、明治18年のハワイ王朝と日本政府の間で交わされた労働移民契約により本格化しました。
広島、新潟などからの砂糖契約農民を布教対象として、耕地周辺に寺院が建立されていきました。
1903(明治36)年には、当時4万人を超える移民に対する布教活動のために渡航し、菅良雲師がカウアイ島に、河原仙英師がワイパフに布教所を設立しました。
この時期は廃仏毀釈運動の時代とも重なり、一般大衆への捨て身の渡航であったといわれています。
法務の収入ではとても生活が出来ないため、積極的に日系一世とともに開墾をし、学校を創立して教育活動も行いました。草を分けての開教であったと考えられます。
日本からの移民にとって、生活苦や不安の多い中で、心の支えとしての寺院でありました。
しかし、第二次世界大戦開戦によって、築き上げられてきた地盤が根底から覆されてしまいます。ハワイの仏教僧侶、日本人教師は米国本土に監禁され、当然寺院や学校は閉鎖されてしまいます。
残された寺院の会員たちはアメリカに忠誠を誓うことで名誉を回復する努力を試みます。実際、戦後のハワイ社会における日系人の地位を飛躍的に向上させることが出来たのは、日系二世部隊の忠誠心によるものが大きいという事実があります。
終戦を迎え、監禁拘束されていた人々は元の場所に戻ることが出来ましたが、 ハワイは米国の50番目の州となり、寺院のアメリカ化も進行していきます。日系二世らによる努力の結果、日系の合衆国議員、州知事、大学総長などを多数生み出し、ハワイの仏教も最盛期をむかえることになりました。
その後、日系三世、四世、現在は六世、七世と世代が進むにつれて、日本語は急速に外国語となってしまい、日本語教育の学校は機能を失っていきます。
このことは、寺院の活動にも大きな転換をもたらし、生活スタイルのアメリカ化、日本の伝統行事が失われていくことにどのように対応していくのか、仏教にとって、曹洞宗にとって大切な時代を迎えています。
そしてハワイ、北アメリカでは仏教はマイノリティーの宗教です。
檀信徒大会で感じられた底知れないパワーは、そういうところから生み出されて培われてきたのでしょう。
日本に居ては知らないことも多くありますし、学ぶことは数知れずあります。

 

曹洞宗ハワイ・北アメリカ檀信徒大会は、ハワイ、北アメリカ各総監部日系寺院の檀信徒間の交流を図り、今後の布教活動・寺院運営に関しての意見交換の場とすることを目的とした大会です。
末筆ながら、大会の準備から運営まで関ってこられた主催のハワイ国際布教総監老師をはじめ総監部の皆様、国際布教師の皆様、寺族会の皆様、メンバーのみなさま、関ってこられた全ての方々に感謝申し上げます。

投稿者: kameno 日時: March 14, 2012 11:08 AM

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