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雑貨屋の片隅で面白いものを見つけました。
ゲーテのバロメータです。
気圧の変化によりガラス管の水位が上下して天気を知る目安に出来るものです。
ちゃんとガラスで出来ており、表面に地球儀の模様が描かれているのでインテリアとしてもいい感じです。
(800円でした)
このゲーテのバロメータは、トリチェリの水銀計の原理を水で応用したものです。
Torricelli, Evangelista. (1608-1647). Lezioni Accademiche,,,. Firenze, 1715, First edition.
(金沢工業大学ライブラリーセンター所蔵)
新聞などでおなじみの天気図には、同じ気圧の部分を線で引いた等圧線が描かれています。
気圧の単位としては、ヘクトパスカルが使用されています。
1気圧は1013ヘクトパスカルです。
初めて気圧計の元を作ったのは、ガリレオの弟子、トリチェリです。
トリチェリは、大きな試験管のようなガラス管(図参照)に水銀を満し、口を親指で抑えて、ガラス管を逆さにし、水銀の入った皿の中で親指を離しました。
すると水銀はその重みで一部が皿の中へ流れ出ますが、閉じたガラス管の上部に真空ができた状態で、ある高さで釣り合います。
この実験により、人工的に初めて真空が作られ、現在も用いられている気圧計が発明されました。
この時の水銀の高さは、760mmとなりました。
大気の圧力が水銀をここまで押し上げているということになるので、大気圧を測定することができるわけです。
水銀の密度は、13.595 g/cm2 なので、760mm=76cm では 76×13.595 = 1033 (g/cm2)
これにより、1気圧 = 1033 (g/cm2) = 1.033 (kg/cm2)
ここで、 1 pa = 1 N/m2 と、重力 9.80665 N/kg より
1 気圧 = 1013 (hPa)
が導かれます。
文豪、ゲーテは、このような原理を元に、手軽に気圧の変化を調べることができるようにバロメータを作りました。
ドイツではインテリアとして飾られていたりします。
さて、ここで頭の体操です。
バロメータの水位(冒頭の写真の右側細い管の水位)が上昇した時には、天気は晴れに向かうでしょうか?それとも雨に向かうでしょうか?
晴れ。
投稿者 うさじい | 2011年8月22日 05:53
うさじい様
理屈の上では、細い管の水位が上昇すると天気が悪くなるということで、台風の時には水が飛び出てしまうことがあるようです。
水を着色すると、さらにいい感じのインテリアになりそうです。
投稿者 kameno | 2011年8月22日 06:35