報道のタブーと不偏不党性

参院予算委員会が開催されていますが、昨日(15日)、石井一議員(民主党副代表)が、宗教施設における政治活動について、政教分離の観点から質問を行いました。
その内容は、参議院インターネット審議中継ビデオライブラリに掲載されておりますので、まずはこちらでご覧ください。(審議中継の公開期間は1国会限りとなっておりますので、次期国会の召集日前日には削除されます)

参議院インターネット審議中継ビデオライブラリ

開会日 : 2008年10月15日 (水)
会議名 : 予算委員会
参考人の出席要求に関する件
平成二十年度一般会計補正予算(第1号)(閣予第1号)
平成二十年度特別会計補正予算(特第1号)(閣予第2号)
平成二十年度政府関係機関補正予算(機第1号)(閣予第3号)

質疑者等(発言順) 動画形式

福山哲郎(民主党・新緑風会・国民新・日本)
羽田雄一郎(民主党・新緑風会・国民新・日本)
石井一(民主党・新緑風会・国民新・日本) ※22分あたりから
山口那津男(公明党)
松あきら(公明党)
小池晃(日本共産党)
福島みずほ(社会民主党・護憲連合)
荒井広幸(各派に属しない議員)

本日の記事では、各マスコミがどのように取り上げるかについて着目したいと思います。

石井一議員は、ちょうど一年前(平成19年10月16日)の参議院予算委員会においても、国会議員が公明党本部を通じて創価学会に納める上納金と、国会議員から池田大作名誉会長へのP献金になど、創価学会と公明党との関係について追及しています。
しかし、これについて、テレビや新聞などのマスコミではまったく取り上げられませんでした。
いわゆる報道のタブーの領域です。

そして、昨日の予算委員会。
わたしもリアルタイムでテレビ中継を見ておりましたが、それに対して6時間後の段階で各メディアがどのように取り上げているかを並べてみました。

時事通信 読売新聞 毎日新聞 朝日新聞 フジテレビ
政教分離で民主・公明がバトル=創価学会・池田氏招致に言及 政教分離問題、民主が公明に揺さぶり…参院予算委 参院予算委 民主・石井氏の「政教分離問題」質問で紛糾 民主・石井副代表、創価学会名誉会長・池田大作氏らの国会招致を要求


  15日の参院予算委員会で、民主党の石井一副代表は、創価学会の絶対的な指導者である池田大作名誉会長の名前を挙げて、政教分離の観点から公明党と創価学会との関係を執拗(しつよう)にただした。石井氏としては、次期衆院選をにらみ、学会の与党候補への支援活動を鈍らせるのが最大の狙い。これに対し、公明党議員が猛反発するなど、激しいバトルが展開された。
  「学会施設が選挙マシンと化すわけです」?。石井氏は、昨年7月の参院選時に学会施設で行われた会合を録音したとされるテープを手でかざして、こう断じた。石井氏が「テープで民主党を『仏敵だ』と言っている」などと紹介すると、室内は与党議員のヤジで騒然となった。
  石井氏はなお、言論活動を妨害されたとして学会幹部らを提訴した矢野絢也元公明党委員長らの参考人招致を要求。「場合によっては、池田名誉会長にもおいでいただきたい」と池田氏招致もちらつかせた。
  麻生太郎首相は「政治家でない人を安易に参考人招致するのはいかがか」と、関係者の招致に反対の考えを強調。この後、質問に立った公明党の山口那津男政調会長は「補正予算案と関係ないことを、とうとうと述べるのはいかがなものか」と石井氏を激しく非難した。北側一雄幹事長ら幹部も石井氏の質問を事前に予想し、国会内の一室に集まりテレビ中継を注視。「勝手に言わせておけばいい」(幹部)といった声が上がった。
  もっとも、矢野氏自身が国会での証言に積極姿勢を示しており、仮に実現すれば、公明党のイメージダウンになるのは必至。いわんや学会幹部の招致など、絶対に阻止したいのが本音だ。実際、1995年に、当時の秋谷栄之助会長が参考人で招致されている。
  「政治と宗教に関する集中審議を今後強く求めていく」。民主党の梁瀬進参院国対委員長は15日の記者会見で宣言した。同党は、矢野氏らの招致を避けたい公明党が首相に早期解散で圧力を掛けることも期待している。首相が解散に踏み切らない限り、公明党への揺さぶりを続ける構えだ。

(2008/10/15-20:21)


15日の参院予算委員会で、民主党の石井一副代表が公明党と支持母体の創価学会の関係を取り上げ、「宗教と政治が一体となっている」などと批判し、一時騒然となる場面があった。

 石井氏は、政治と宗教に関する集中審議の必要性に言及、池田大作・創価学会名誉会長らの参考人招致を求める考えも示唆した。公明党を揺さぶり、早期の衆院解散・総選挙につなげる狙いがあったと見られる。

 これに対し、麻生首相は「政治家でない人を安易に参考人招致するのはいかがか」とけん制。石井氏の後に質問した公明党の山口政調会長は「政府が答弁できないようなことを質問するのは厳に慎むべきだ」と猛反発した。

(2008年10月15日23時00分 )


  民主党の石井一副代表が15日の参院予算委員会で、公明党と創価学会の実名を挙げながら、政教分離問題で、麻生太郎首相に次々と質問を浴びせ、委員会審議が何度も紛糾した。

 公明党を揺さぶることで、同党から自民党への衆院解散圧力を強めることを狙った戦術。「解散しないなら容赦はしない」とばかりに、創価学会の池田大作名誉会長や矢野絢也元公明党委員長らの国会招致に言及し、ボルテージを上げた。さらに、学会関係者の国会招致について、「この国会が続けばしっかりやっていただく」と述べ、首相が衆院解散に踏み切らない場合は、要求を本格化するとの姿勢を強調した。

 首相は「詳しくないのでコメントは差し控える」「話がすれ違っている」などとかわしたが、何度も感想や意見を求められ困惑気味だった。

10月15日20時14分配信


<記事掲載なし>


民主党の石井副代表は15日、国会で公明党の支持母体である創価学会の政治活動には問題があるとして、創価学会名誉会長の池田大作氏らの国会招致を要求した。
石井副代表は、「まず、この問題に関しては、池田大作名誉会長先生にもおいでいただいて、十分意見を交換する必要がある。政治と宗教の集中審議を要求したい」と述べた。
石井副代表は、創価学会について、「宗教と政治と選挙運動が一体だ」と指摘したうえで、池田名誉会長を参考人招致して、集中審議を行うべきとした。
それに対して、麻生首相は「国会に人を呼び出すのは大きな問題で、間違ったら、謝って済むとは思えない」と慎重な姿勢を示した。(10/15 19:13)

各メディアの特色が出ています。一種類のソースから判断することの危険性もよくわかります。
明日の朝刊にどのように印字されているのか、どのような扱いになっているのかについても着目してみたいと思います。


■関連サイト
報道におけるタブー 『ウィキペディア(Wikipedia)』

※追記
ウィキペディア(Wikipedia)についても、多数の方が情報提供、編集を行っているという前提で利用する必要があります。
Wikipeで特定の国会議員に関する不都合な記述が一斉削除、編集は衆議院内部から(GIGAZINE)


■関連記事
報道機関は不偏不党であるべきか
広告収入に頼らないメディアは存在しうるか
情報の見方・読み方・読み取り方

投稿者: kameno 日時: 2008年10月16日 00:26

コメント: 報道のタブーと不偏不党性

朝日は記事に偏りがありますね(今回のように載せない事もしばしば)中国がらみの事では色々ありました。
 国民の知りたいことを正確に伝えるのがマスコミの使命ともいえますが、マスゴミになっていては・・・

投稿者 ゆ?じ@FreeTibet | 2008年10月17日 12:48

ゆ?じさん
記事として掲載されるだけまだ良いほうで、編集の判断でバッサリ削除されてしまうニュースの如何に多いことか。
情報化社会の中で、マスコミは今後どのように展開していくのか注目したいところです。

投稿者 kameno | 2008年10月17日 20:07

コメントを送る