棚経廻りに便利な住居表示

棚経も今日で一段落となります。
今日も暑い一日となりますね。
昭和20年、終戦の日の上永谷もとても暑かった ということですが、感慨も新たに檀家さんを廻らせていただきます。


さて、棚経は、住所リストを元に施主家を廻ります。初めて訪問する場所は地図とにらめっこしながら目的地に向かうことになります。
最近はカーナビも進化していますので、ほぼ目的地にすんなり到達できるのですが、「目的地に近づきました、案内を終了します」などといって案内を途中放棄されることもしばしば。
その際に、最後に詰めに便利なのが、住居表示の基本法則です。


住居表示


住居表示(じゅうきょひょうじ)とは住所の表し方の一つで、日本のものは1962年に施行された住居表示に関する法律に基づいて行われる、街をわかりやすくしたり、郵便物を配達しやすくすることを目的にした制度である。住居表示化されると、住所から場所の特定が容易になる。町名の変更を伴い、区画整理とセットで行われることが多い。例えば、○○三丁目11番6号(○○3-11-6)という住所のとき、町名は「○○三丁目」で、「11」あるいは「11番」を街区符号、「6」あるいは「6号」を住居番号という。

住居表示には、街区方式と道路方式がある。日本では、多くの場合、街区方式が用いられている。道路方式は、欧米でよく見られる方式で、日本では山形県東根市の一部で使われている。
(Wikiペディア)




欧米で採用されている道路方式というのは、○○通り○番地というもので、通りの基点からの距離によって機械的に割振られる番地です。
アメリカでは、通りの右側左側で偶数奇数番地に分かれているので、とてもわかりやすいですね。
車社会ならではの番地の降りかたといえます。


対して、日本で主に採用されている街区方式というのは、原則として道路に囲まれた区画(ブロック)単位(街区)を基本とする住居表示方式です。
この、住居表示の法則を頭に入れておくと、地図が無くても目的地まで比較的簡単に到達する事が出来るのです。


例えば東京都千代田区の住居表示整備実施基準を見てみると


(1)町名の丁目の数は概ね4?5丁目にとどめ、配列は皇居を中心に放射式または環状式とする。


○○町○丁目という、○丁目の付け方は、その市町村の基準となる場所から一番近いところを一丁目とし、二丁目以降の配列は、放射式(つまり基準地に近いほど○丁目の数字が増える)か、環状式(右回りに○丁目の数字が増える)
なお、基点は東京は皇居ですが、それ以外の市町村では役所の位置が基点になることが多いです。

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図は上永谷(一丁目カら六丁目)の例


(2)街区割は道路などに囲まれたブロックとし、標準規模を面積3,300m2、戸数20戸程度とする。配列の基点は皇居から見て右側の一番近いブロックとし、連続蛇行式で付番する。

道路に囲まれた街区(ブロック)ごとに番地を降っていきますが、○番地については、やはり、基準点(千代田区で言えば皇居)に近い街区を1番地とし、そこから連続蛇行(つまり、一筆書きで蛇行して番地を降っていく)とする。このあたりは、郵便などの配達に考慮した方式といえます。

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図は上永谷一丁目の番地の例


(3)住居番号は街区周囲を15mごとに区切り基礎番号を付け、建物の出入り口の位置にあたる基礎番号を住居番号とする

これも、同一街区内の、基準点に一番近い点を1号とします。
そこから、時計回りに15m(東京以外では10mなどのように市町村によって長さが異なる)ごとに、2号、3号と振っていきます。
玄関がどの位置にあるかによって、自動的に○号(住居番号)が決まるわけです。

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横浜ですと、役所の方向が基準点ですから、概ね横浜港の方向さえ分かれば、現在地点の地番表示から、自分の行きたい地点の概ねの方向がわかるわけです。


このように、住居表示は、地番と違って、合筆や分筆をした場合にも番号の順序が崩れたり枝番が発生したりすることがありませんし、初めての人でも容易に目的の建物に到達できるシステムですので、その法則を知っておく事は損ではありません。


蛇足ですが、貞昌院は 
住居表示は、横浜市港南区上永谷五丁目1?3 ですが、
地番表示は、横浜市港南区上永谷3408番地となります。

地番表示は、登記されている土地の地番をもとにした番地なのですが、分筆・合筆によって地番は変動してしまいます。

事実、上永谷3408番地は、昨年合筆により3393?1番地となってしまい、3408番地は消滅してしまいました。
合筆の場合は、若いほうの地番として合筆という決まりがあるためです。

合筆の記事はこちらです⇒ 合筆のススメ

投稿者: kameno 日時: 2007年8月15日 08:08

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