No.33 解説
道元禅師は、その著書の中で仏道の修行の姿について、インド及び中国の祖師方の修行実践を引用し、弛まぬ努力、日々の精進の大切さを色々な場面で説かれています。このような姿勢は、自身の生涯を貫いていたのと同時に弟子達にも厳しく指導なさっていたのです。 さて、今回示した語句は、道元禅師の﹃正法眼蔵﹄﹁行持﹂上の一節で、﹃修証義﹄第五章﹁行持報恩﹂の中にも引かれています。この﹁行持﹂の巻において禅師は、何度も何度も繰り返し、身命を惜しまず仏道に励むべき事を示しています。この日々の﹁行持﹂のありようこそが、禅師の修行そのもの、生きる姿といっても過言ではないでしょう。その様な生き方の中にわれわれが学び取るべきことはとても多いのです。