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藤井聡太竜王・名人が全八冠を独占 シリーズ成績3勝1敗で永瀬拓矢王座に勝利、21歳2カ月で将棋界史上初の偉業達成将棋の第71期王座戦五番勝負第4局が10月11日、京都市の「ウェスティン都ホテル京都」で指され、挑戦者の藤井聡太竜王・名人(王位、叡王、棋王、王将、棋聖、21)が永瀬拓矢王座(31)に勝利した。この結果、シリーズ成績を3勝1敗として「王座」の奪取に成功。さらに、21歳2カ月で将棋界の全8タイトルを独占する前人未踏の偉業を達成した。
将棋界の全8つのタイトルが藤井竜王・名人の手中に収まった。八冠制覇か、永世位獲得か、将棋界を飛び出し社会的な注目を集める中で行われた本シリーズ。藤井竜王・名人は唯一登場経験のなかった王座戦で、デビュー以来の研究パートナーの永瀬王座へ挑戦した。開幕局から永瀬王座が渾身の研究を披露し、藤井竜王・名人を相手に自らのペースの将棋を展開。開幕局は永瀬王座が快勝を飾った。第3局では最終盤までペースを握っていたものの、藤井竜王・名人が逆転勝利を飾る劇的な展開となった。
決着局となった第4局は、後手番の藤井竜王・名人が得意の角換わりに誘導したが、永瀬王座も研究範囲とばかりに早々に桂馬を跳ねる趣向を披露。終始永瀬王座のペースで進行することとなったが、絶対に譲れぬ一局で両者が死力を尽くした結果、夜戦に入ると景色が一変。藤井竜王・名人が終盤で逆転すると、圧巻の終盤力を見せつけ大きな戦果を手にする結果となった。これにより、全冠制覇へ最後の関門となっていた「王座」を奪取。羽生善治九段(53)が保持していた王座の最年少記録(21歳11カ月)を31年ぶりに更新した。
過去の全冠達成者は3人。棋史で初めて全冠を手中に収めたのは升田幸三実力制第4代名人で、王将、九段(竜王戦の前身)、名人を獲得し1957年7月に全三冠を達成した。2人目の達成者は大山康晴十五世名人。翌1958年に升田実力制第4代名人から王将と九段、さらに1959年に名人位を奪取し全三冠を制覇した。さらに、大山十五世名人は1960年にタイトル戦となった王位戦を制し四冠を達成、1963年に棋聖位を獲得し全五冠を制覇した。
さらに羽生善治九段は、タイトルが7つだった時代の1994年に六冠を達成。1度目の七冠挑戦は谷川浩司王将(当時)に阻まれたものの、六冠を防衛後に再挑戦した王将戦で勝利を飾り、1996年に七冠制覇を果たした。羽生九段に続き、4人目となる全冠制覇を果たした藤井竜王・名人だが、タイトル数が8つになって以降の達成は史上初。史上最年少14歳2カ月でのプロ入り以来わずか7年、21歳2カ月で将棋界の頂点に立つこととなった。
番勝負での戦績は登場から80局で、64勝16敗と勝率は.800。異次元のスピード、勝率での大偉業達成ながら、その道のりは決して簡単なものではなかった。本シリーズはもちろん過去の番勝負においても拮抗した勝負が繰り広げられたが、藤井竜王・名人が他を圧倒する一手で鉱脈を探り勝利を引き寄せた結果の積み重ねであることは間違いない。
新たな将棋の探求へ。藤井竜王・名人の視線の常にこの一点のみを見据えている。前人未踏の地に立った若き王者が、今後どのような未来を切り開いていくのか。ますますの飛躍に心躍らずにはいられない。
(ABEMA TIMES 2023/10/11 20:59配信)
京都市のウェスティン都ホテル京都で行われた第71期王座戦五番勝負第4局が行われ、終盤持ち時間が少ない一進一退の熱戦を制し、見事に藤井聡太竜王・名人(王位、叡王、棋王、王将、棋聖、21)が勝利し、八冠を達成しました。
生中継で見ていましたが、本当に手に汗握る一局でした。
八冠制覇・グランドスラムを達成した日本将棋連盟公式サイトのスクリーンショットを記念に貼っておきます。
下写真は、今月京都・仁和寺へ訪問した際に撮った「2年前の令和3年、竜王を豊島将之竜王から奪取した対局」「1年前の令和4年、竜王を堅守した対局」の展示です。
それから早くも、もう八冠達成。
まずはおめでとうございます。
今後の活躍が楽しみです。