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海外からの旅行者が近年急増しています。
確かに浅草などの主だった観光地を歩くと外国の方が目立ちます。
東日本大震災の年の夏に 訪日外国人数、回復基調に という記事を書きましたが、その回復基調が本格化して定着した感があります。
訪日外国人旅行者 4月も過去最多先月、日本を訪れた外国人旅行者は、円安や東南アジアからのビザの発行要件の緩和などで123万人余りとなり、1か月間の旅行者数としては最も多くなりました。
日本政府観光局によりますと、先月、日本を訪れた外国人旅行者は推計で123万1500人となり前の年の同じ月に比べて33.4%増えました。
これはことし3月の105万人余りを大幅に上回り、1か月間の旅行者数としては最も多く、2か月連続で過去最多を更新しました。
外国人旅行者は▽円安傾向が続いていることや▽東南アジアから日本へのビザの発行要件が緩和されたことを背景に増加し続けていますが、これに加えて▽先月は桜シーズンだとして海外でのPRを集中的に行ったことも効果的だったということです。
国や地域別では前の年の同じ月に比べて▽フィリピンからの旅行者が129.5%▽中国からが90.3%と大幅な伸びとなりました。
日本を訪れる外国人旅行者は去年、初めて年間1000万人を超えましたが、ことしはそれを上回るペースで推移しています。
日本政府観光局は「好調な状況は5月も続きそうで、観光シーズンの夏に向けて誘致活動を強化していきたい」と話しています。
(NHK 2014/5/21配信)
円安、ビサの緩和、東京オリンピック決定など、近年の訪日外国人増加に寄与する要因はたくさんあります。
昨日配信されたニュースには、次のようなものもありました。
世界の旅行者が選んだ「満足度」1位の都市は「東京」
世界最大級の旅行サイト「TripAdvisor」の日本法人であるトリップアドバイザー株式会社は、世界の旅行者が訪問した都市を評価する「旅行者による世界の都市調査」を発表した。「ニューヨーク」「パリ」「バルセロナ」などの名立たる観光都市を抑え、世界の旅行者の「総合的な満足度」1位を獲得したのは「東京」だった。
「旅行者による世界の都市調査」は、世界各国の旅行者が、世界の主要37都市について、各都市の交通の便や清潔さ、地元の人たちの親切さ、観光・ショッピング・ホテルの満足度など、旅行に関わる16項目を評価した調査。対象都市の口コミを「トリップアドバイザー」に2013年中に投稿した5万4千人のユーザーが、その都市を訪問した際の体験から各項目を0~10点のスコアで評価。
調査の結果、東京は16項目のうち、「地元の人たちの親切さ」「タクシーのサービスの総合的な評価」「街中の清潔さ」「公共交通機関の評価」そして「都市に対する総合的な満足度」の5項目について1位を獲得するという快挙を遂げた。その他の項目でも、「タクシーの運転手の親切さ」「一人旅のしやすさ」で2位、「レストランの評価」「ナイトライフの満足度」で3位、「ショッピングの満足度」で5位、「街中での移動のしやすさ」「ホテルの評価」「家族連れに対するやさしさ」で8位を獲得し、16項目中13項目でトップ10にランクイン。
東京が世界の都市の中でも旅行者に親切で、安心・清潔な、公共機関に優れた都市であることを物語る結果となった。また、レストラン、ホテル、ショッピングの質も世界の中でもトップクオリティであることが示された。まさに、東京は訪れた世界の旅行者にとって「行って良かった都市 No.1」であることが明らかになった。【調査概要】
●調査方法
2013年にトリップアドバイザー上に対象となる37都市に関わる口コミを投稿した旅行者に対してインターネット調査を実施。各都市に対して300以上の回答を回収。回答者には16項目の質問に対して、訪問した都市の体験をもとに 0~10点のスコアで評価してもらい、平均値を算出しランキング。平均値が同じ都市は、9および10の評価を付けた比率の多い都市が上位にランクされている。
●回答者数
5万4千人
●調査実施機関
Brainbox Research
●対象37都市 東京(日本)、シンガポール、ソウル(韓国)、北京(中国)、ハノイ(ベトナム)、香港、クアラルンプール(マレーシア)、バンコク(タイ)、シドニー(オーストラリア)、ムンバイ(インド)、ロンドン(イギリス)、パリ(フランス)、ブリュッセル(ベルギー)、ローマ(イタリア)、ベルリン(ドイツ)、バルセロナ(スペイン)、リスボン(ポルトガル)、ウィーン(オーストリア)、アテネ(ギリシャ)、ドゥブロヴニク(クロアチア)、コペンハーゲン(デンマーク)、イスタンブール(トルコ)、ダブリン(アイルランド)、プラハ(チェコ共和国)、ストックホルム(スウェーデン)、ブダペスト(ハンガリー)、モスクワ(ロシア)、プンタカーナ(ドミニカ共和国)、ニューヨーク(アメリカ合衆国)、トロント(カナダ)、ケープタウン(南アフリカ)、ブエノスアイレス(アルゼンチン)、
リオデジャネイロ(ブラジル)、マラケシュ(モロッコ)、ドバイ(アラブ首長国連邦)、カンクーン(メキシコ)、シャム エル シーク(エジプト)
(※)調査対象都市は、世界観光機関(UNWTO)の調査による、外国人旅行者の入国数トップ37カ国の主要都市
(Yahoo!ニュース 2014/5/22 8時0分配信)
訪日外国人が過去最高となったという「量」的な記録に加えて、満足度が1位になるという「質」的な記録も作りました。
この点は特筆すべきことだと感じます。
◆旅行者による世界の都市調査 「総合的な満足度」上位20位
1位 東京 (日本)
2位 ニューヨーク(アメリカ合衆国)
3位 バルセロナ(スペイン)
4位 イスタンブール(トルコ)
5位 プラハ(チェコ共和国)
6位 ウィーン(オーストリア)
7位 ベルリン(ドイツ)
8位 ローマ(イタリア)
9位 パリ(フランス)
10位 ドゥブロヴニク(クロアチア)
11位 ロンドン (イギリス)
12位 ブダペスト (ハンガリー)
13位 ケープタウン (南アフリカ)
14位 ストックホルム(スウェーデン)
15位 リスボン(ポルトガル)
16位 シンガポール
17位 ソウル (韓国)
18位 ダブリン (アイルランド)
19位 シドニー(オーストラリア)
20位 香港
(※)調査対象都市は、世界観光機関(UNWTO)の調査による、外国人旅行者の入国数トップ37カ国の主要都市
満足度には様々な尺度があり、あくまでも一つの目安ではありますが、それでも嬉しい結果です。
日本を訪れた方々が帰国後、その「体験」を広めることで、さらに波及効果が広がっていくとすれば、嬉しい話です。
文化相互理解は、実際にその場に行ってみないと始まらないからです。
日本に対する正しい理解が進むことを期待します。
トリップアドバイザーの調査においては、16項目の設問により評価が行われています。
それぞれの設問による評価を詳細に分析することにより、さらに今後日本が観光立国としての立場を確立する足場を固めることが出来るでしょう。
設問ごとの「東京」の順位はこちら。
表:世界の旅行者が選んだ「東京の満足度」の順位
Q1 現地の人たちは親切だったか? <1位> (前回2位) Q2 タクシーの運転手は親切だったか? <2位> (前回1位) Q3 タクシーのサービスの総合的な評価は? <1位> (前回1位) Q4 街中は清潔だったか? <1位> (前回1位) Q5 街中での移動はしやすかったか? <8位> (前回7位) Q6 公共交通機関の評価は? <1位> (前回1位) Q7 コストパフォーマンスは良よかったか? <20位> (前回26位) Q8 一人旅はしやすいか? <2位> Q9 ショッピングの満足度は? <5位> (前回5位) Q10 この都市のホテルに対する評価は? <8位> Q11 この都市のレストランに対する評価は? <3位> Q12 この都市の観光やアクティビティに対する評価は? <13位> Q13 この都市は家族連れにやさしかったか? <8位> Q14 この都市の文化に対する評価は? <11位> Q15 この都市のナイトライフの満足度は? <3位> Q16 この都市に対する総合的な満足度は? <1位>
世界の旅行者が選んだ「東京の満足度」の順位で、評価が低いのは
・Q14「文化に対する評価」(11位)
・Q12「観光やアクティビティに対する評価」(13位)
・Q 7「コストパフォーマンスのよさ」(20位)
となっています。
特に「文化」「観光・アクティビティ」に関しては「寺院」が、その役割を担うことにより改善出来る部分も大きいのではないでしょうか。
何と言っても、日本には7万もの寺院、曹洞宗だけでも1万5千か寺もあります。
・日本庭園
・茶の湯
・坐禅
・精進料理
・木造建築
訪日外国人が増えたことや、訪問者の満足度が高いという結果は嬉しい事ではあります。
しかし、海外からの観光客数で見ると、日本はまだまだ少ないのです。
「東京」のみならず、日本には魅力的な観光地が多数点在しています。
訪日外国人増加の余地はまだまだ十二分にあるといえましょう。
まずは「多言語に依る情報発信」と「受入体制」。
「寺院」として出来る行動もたくさんありそうですね。