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元日の賀詞交換会に合わせて山形から桜を送っていただきました。
「啓翁桜」という桜です。
この桜は、お正月から満開の桜が楽しみたい、という要望に応える形で山形の農家の方が研究を重ねて生み出されました。
花の少ない真冬にひときわ華やかさをもたらしてくれます。
桜は秋になり気温が下がると休眠に入ります。
冬の寒い時期を経て花芽の準備が調います。
そして気温が高くなると、一気に花が開くのです。
桜の開花には気温が低い時期(気温8度以下の状態で500時間が休眠期間の最低条件)が必要であり、秋の訪れが早い山形はそれに適した場所となっています。
秋が早い分、早い時期に休眠期間に入ることができます。
そしてお正月に合わせて日中20度、夜10度程度に調節すると、約20日間で桜は花を咲かせるそうです。
啓翁桜は特別な種類のサクラではなく、ごく普通のサクラ(桜桃と彼岸桜の交配種)です。
新春とはいえ、まだ実際には寒い中であっても、日本人にとって春の象徴であるサクラを新春に愛でたいという難題に挑んで出来たのが啓翁桜であります。
1月中に貞昌院にお越しの際は、是非この桜をご覧ください。