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20日午後4時20分頃、海上保安庁の航空機が、東京都小笠原村の西之島付近の海域から黒色の噴煙が上がり、周囲に新しい島が出現しているのを確認した。
同庁では今後も海底噴火が起きる可能性があるとして、周囲を航行する船舶に警戒を呼びかけるとともに、航空機などで監視を続けるとしている。
西之島は東京都心から南に約1000キロ、小笠原諸島の父島から西に約130キロにある南北約650メートル、幅約200メートルの無人島。同庁によると、噴煙が上がっているのは西之島から南南東に約500メートルの地点で、高さは約600メートルに達している。周囲には楕円だえん形の陸地が形成され、最も長い部分は約200メートルに及んでいるという。
(2013年11月20日21時14分 読売新聞)
東京都小笠原村の西之島付近で噴火活動が確認され、新しい島が誕生しました。
西之島は小笠原諸島父島から西130kmの位置にある島で、その西之島から南南島に500mの位置に出来た火山島です。
自然現象により新しい島が出来て、その島が継続的に存在し、日本領土に認定されると、国土面積は島の面積分増加します。
それに伴い、領海も増える訳です。
それでは、領海はいったいどれくらい増えるでしょうか。
海洋法に関する国際連合条約によると、領海(territorial sea)とは、沿岸の基線から12海里(22.2km)までの範囲で国家が設定した水域であり、領海及びその海底とその地下には沿岸国の主権が及ぶことになります。
簡単のために、西之島、および今回出来た新島を「点」と考えます。
両島は0.5km離れています。
また、両島から一番近い島(父島)までは130km離れています。
この条件で、領海がどれくらい増えるのかを計算してみましょう。
西之島による領海を円①
新島による新たな領海を円②とします。
円①の中心をO、円①と円②の交点をB、Bからx軸に垂線を下ろした点をC、円①とx軸との交点をA、Dとします。
円①及び円②の半径 r は 22.2
OCの長さを a とすると、a = 0.5/2 = 0.25
θ=ACOS(a/r)
円①、円②の面積 S1=π*r^2
おうぎ型OBDの面積 S2=(πr^2)*θ/2π=r^2*θ/2
三角形OBCの面積 S3=a*r*sinθ/2
よって、領海の増加分の面積は S1-(4*(S2-S3)) となります。
領海の増分は 22.2 km2 と計算されました。
※ r に比べて a が充分小さいので、ほぼ 4*r*a を近似値の答としてしまっても良いでしょう。