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ジョブズ氏の革新に影響を与えた思想とは―― 日本の禅僧と長年の交流
5日に死去した米アップルの創業者スティーブ・ジョブズ氏が手掛けた製品は、パーソナルコンピューターの「マッキントッシュ」から多機能携帯端末「iPad」に至るまで、ミニマリスト的デザインとシンプルな操作性が特徴だった。
ジョブズ氏のこうした革新的なデザインには、禅の影響があるのではないかと指摘する声もある。
ジョブズ氏は若いころインドに旅して仏教に触れ、1970年代にカリフォルニア州の禅センターに通って、日本出身の禅僧、故・乙川弘文氏と交流を深めたといわれる。
乙川氏はジョブズ氏の結婚式を司り、86年にジョブズ氏がアップルのCEOを解任されて設立した「ネクスト」の宗教指導者にも任命されるなど、2人の交流は長年にわたって続いた。
ジョブズ氏がスタンフォード大学で2005年に行った有名な講演をはじめ、同氏の発言の中には禅の自力本願の思想が反映されている。講演でジョブズ氏はこう語った。「過去33年間、私は毎朝鏡の中の自分に向かって『もし今日が自分の人生最後の日だったら、今日やろうとしていることをやりたいと思うだろうか』と問い掛ける。そして答えが「ノー」の日が続いたら、何かを変えなければいけないと思う。自分はいつか死ぬと思い続けることは、私が知る限り、何かを失うかもしれないという思考のわなに陥るのを防ぐ最善の方法だ」。
ジョブズ氏と乙川氏との交流は、フォーブズから近く出版される劇画小説「The Zen of Steve Jobs(スティーブ・ジョブズの禅)」に描かれている。
(2011/10/7 CNNニュース)
今月5日にスティーブ・ジョブズ氏が死去したニュースは全世界を駆け巡りました。
これは、まさに誰も使える身近な使いやすい装置をスティーブ・ジョブズ氏が発明したことによる結果を如実に物語っていますし、オバマ大統領のコメントは短いながらも彼の成し遂げたことの偉大さを実に的確に表現しています。
Michelle and I are saddened to learn of the passing of Steve Jobs. Steve was among the greatest of American innovators - brave enough to think differently, bold enough to believe he could change the world, and talented enough to do it.
By building one of the planet's most successful companies from his garage, he exemplified the spirit of American ingenuity. By making computers personal and putting the internet in our pockets, he made the information revolution not only accessible, but intuitive and fun. And by turning his talents to storytelling, he has brought joy to millions of children and grownups alike. Steve was fond of saying that he lived every day like it was his last. Because he did, he transformed our lives, redefined entire industries, and achieved one of the rarest feats in human history: he changed the way each of us sees the world.
The world has lost a visionary. And there may be no greater tribute to Steve's success than the fact that much of the world learned of his passing on a device he invented. Michelle and I send our thoughts and prayers to Steve's wife Laurene, his family, and all those who loved him.
冒頭のニュースにあるとおり、その革新的な発想の源として、「禅」の存在がありました。
欧米に浸透し、広がっている禅の影響力を改めて感じるニュースです。
スティーブ・ジョブズ氏のスタンフォード大学卒業式における伝説的なスピーチには禅の思想が至るところに散りばめられています。
是非その箇所を探してみてください。
また、この秋に発売予定の『The Zen of Steve Jobs(スティーブ・ジョブズの禅)』の一部がForbesのサイトで公開されています
先日(10月4日)東京グランドホテルで開催された 国際シンポジウム では、欧米の知識階級、特に若者に広がる「仏教」「禅」の思想についての指摘もありました。
例えば、マサチューセッツ工科大学の学生と日本の東京工業大学の学生それぞれに仏教について、そして禅について、同じ質問を投げかけた時の差とその差が何故生じるのか・・・などなど・・・・
また、その後の懇親会の場でも秋葉玄吾北アメリカ前国際布教総監老師から有意義なお話を伺うことも出来ました。
現在、国外には曹洞宗の宗侶養成機関としての常設専門道場はありませんが、それを建設するという天平山プロジェクトも始動しつつあります。
きっと、禅はアメリカの地に、より深く根を広げていくことでしょう。
この続きは、また後ほど追記させていただきます。