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今年6月に沖縄・摩文仁平和祈念公園 を訪れた時のことです。
沖縄戦最大の激戦地であり、多くの方の命が失われた摩文仁の丘のベンチに座って海を眺めていると、大きな蝶が集まってきました。
海風に吹かれながらふわふわと不規則に自由気ままに飛び回っています。
あたかも新聞紙が空を舞っているかのような感じです。
この蝶はオオゴマダラだと思います。
カップルが戯れている様子も見られました。
この蝶の特徴として、オスの腹部先端に「ヘアペンシル」という器官があってメスを呼ぶためのフェロモンを撒くという性質があります。
このように花の上に仰向けになってオシリを突き出したり、飛び回っている様子がみられました。
命を繋ぐための自然の営みに、時間を忘れてしばしば見とれてしまいました。
この蝶のもう一つの特徴を挙げるとすれば、サナギが金色であるということです。
表面もツルツルで、まるで金属のような質感があります。
↓のようなサナギです。
(サナギの写真はウィキペディア オオゴマダラ項より引用)
最近、この金色のサナギをツリーの飾りにつかった「金色のサナギのクリスマスツリー」が各地でみられるようになりました。
いくつかご紹介いたします。
金色さなぎのツリーお目見え 真岡の井頭公園
熱帯に生息するチョウ、オオゴマダラの金色のさなぎを飾り付けたクリスマスツリーが27日、真岡市下籠谷の井頭公園花ちょう遊館にお目見えした。
温室内の高さ約2メートルのモミの木に、オオゴマダラのほか翡翠色をしたリュウキュウアサギマダラのさなぎ計100個ほどが飾り付けられ、優雅に羽を休めるチョウとともにツリーを彩っている。
訪れた家族連れやカップルは、一風変わったツリーに興味津々。下野市の会社役員百目鬼勝さん(47)は「さなぎがこんなきれいな色とは知らなかった。まるで本当の装飾品のよう」と熱心に見入っていた
(下野新聞 2010/11/28)
井頭公園イベント情報
サナギのクリスマスツリーは12月25日(金)まで
「さなぎのクリスマスツリー」が子どもたちに人気-多摩動物公園
多摩動物公園(日野市程久保)が12月上旬より昆虫生態園の観覧通路で「オオゴマダラのさなぎツリー」の展示を始め、話題を呼んでいる。
オオゴマダラは沖縄などに生息する日本最大級のチョウ。オオゴマダラのさなぎはまるで金でできたように見え、実際の手触りもツルツルしている。クリスマスを間近に控え、オオゴマダラのさなぎを十数個取り付け、ツリー状にあしらったものを作成。幼虫のときに脱走し思わぬところでさなぎになってしまった個体や、さなぎを支える糸が弱くちょっとした刺激で落下してしまった個体などを使用している。「特に子どもたちに評判で、不思議そうに見ている。普通のさなぎとは違う形状なので、大人でも立ち止まってじっくり観察している人が多い」(同園教育普及係の片田さん)という。
片田さんは「毎年好評のツリーで、その年ごとに飾り付けなども変化させているので、楽しみにしている人も多い。虫が苦手な人も多いので、このツリーをきっかけに昆虫に興味関心をもっていただければ」と話す
(立川経済新聞)
チョウのさなぎやセミの抜け殻を飾ったクリスマスツリーがお目見えします。
•日時 平成22年11月26日(金曜)~12月28日(火曜) 9時30分~16時30分
•場所 多摩動物公園昆虫園本館、生態園
本当に不思議な性質の蝶ですね。