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平成22年9月11日(土)20時17分、H-IIAロケット18号機による準天頂衛星初号機「みちびき」が種子島宇宙センター大型ロケット発射場より予定通り打上げられました。
発射から5分。順調に飛行を続けています。
発射!
SRB-A分離
21:45 みちびき分離成功!
おめでとう。
管制室では割れんばかりの拍手が起こっていました。
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■準天頂衛星「みちびき」の役割
身近なところで言うと、カーナビや携帯電話のGPSは、複数のGPS人工衛星からの電波を受けることにより位置を計算できます。
しかし、現在ではアメリカの人工衛星を利用しているため、衛星の軌道はアメリカ中心となり、日本では軌道が低い位置となってしまいます。
そこで、日本独自で、天頂付近に衛星が来るような人工衛星を打上げることとなりました。
今日打上げられた「みちびき」はその一つです。
これにより山間地、ビル陰等に影響されず、全国をほぼ100%カバーする高精度の衛星測位サービスが可能となり、GPSの精度も、これまでの約10m程度から1m~数cm!程度へと飛躍的に高まります。
まだ技術実証・利用実証の段階ですが、今日の人工衛星を含め3機の準天頂衛星によるシステムが完成した場合には365日24時間高精度のGPSが利用できることとなり、さまざまな応用が期待されます。
■蛇足
GPS衛星には正確な時刻を刻む時計が搭載されています。
電波の速度は秒速30万キロですから、時計が100万分の1秒狂っただけで、距離のずれは300mになってしまいます。
「みちびき」には、30万年に1秒以上狂うことの無いルビジウム原子時計が搭載されています。
正確な時を刻む時計は、GPS衛星にとっては欠かすことのできないものなのです。
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