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ボール紙から組み立てるピンホールカメラセットを作ってみました。
一枚のボール紙だけから組み立てる、いかにもオモチャという感じですが、これに35mmフィルムをセットして使用するという、半ば無謀なトイカメラです。
本当に写るのでしょうか???
早速試してみます。
・・・・・・・結果
意外に良く映っていますね。
オレンジ色の光が入ってしまっているのは、何処からか光が漏れてしまったからでしょう。
おそらくフィルム巻上げの部分からの漏れだと思われます。
その他何枚か撮影してみました。
レトロチックな雰囲気がなんともいえませんね。
露光時間を数分間としていることや、パンフォーカス(ピントが合う範囲が広い)という特徴もあり、撮影の仕方によっては味のある写真が撮れそうです。
■追記
ピンホールカメラの要はレンズにあたるピンホールをいかに適切に開けるかにあります。
可視光線の中心波長での最適なピンホールの直径は、0.03679x√焦点距離 (単位はmm)で計算できます。
可能な限り真円に近く、バリの無いように仕上げることが肝心です。
また、焦点距離もピンホールの径に左右されます。
ピンホールの径が大きくなるほど焦点距離は長くなるわけです。
■追記2
もうちょっと高級?な市販のボール紙製組立てカメラとして次のようなものを見つけました。
SHARAN クロイサンゴ STD?35e
こちらのほうが密閉性が優れていて、しかも取り扱いが楽そうです。
今度試してみたいものです。
■関連ブログ記事
>ピンホールの径が大きくなるほど焦点距離は長く・・・
昔、そのようなことを知らず、適当に開けたピンホールが大きすぎたのでしょう、可動式の焦点板に像が結ばなかった記憶があります。
そこで質問なのですが、ピンホールカメラとして成り立つ穴の大きさはどれくらいまでなのでしょうか?
理論的には、1メートルの穴でも焦点は結ぶのでしょうか?
その場合どれくらいの距離で焦点を結ぶのでしょう?
馬鹿な質問で申し訳ありません。
投稿者 うさじい | 2010年5月11日 17:55
うさじい様
ピンホールカメラの穴が大きくなるほど焦点距離は長くなりますので、仮に直径1メートルほどの穴(もはやピンホールとはいえませんが)だと本文中の式より焦点距離は750km程になります。
2000km四方の印画紙を用意するとして、それを収めるカメラにセットして・・・・被写体は地球全体とか太陽系・・・露出時間はどれくらい掛かるか想像もつきません、がそれを考えるだけで楽しいですね。
現実的には市販されているフィルム・印画紙を使いますので、ピンホールの径は0.2から0.3mmが最適となります。
ピンホール写真が「光のシャーペンで現実をスケッチしたもの」と表現される所以です。
投稿者 kameno | 2010年5月11日 19:35
有難うございました。
>光のシャーペンで現実をスケッチした
とても素晴らしい表現ですね。意外と科学者ですとか、宇宙工学者の言葉のロマンチックな表現に感動することがあります。
何物かを知りたいという欲求を衝き動かすのは、そう言ったロマンチックな思いなのかもしれませんね。
投稿者 うさじい | 2010年5月12日 05:45
うさじいさま
レンズ式カメラとの写る原理の違いを理解しているからこそできる表現だと思います。
とすれば、祖師様たちの遺された言い回しを読み解くためにも基礎的な学問の積み重ねが必要だということなのでしょう。つくづく学びの毎日であると感じる次第です。
投稿者 kameno | 2010年5月12日 08:09