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鎌倉市制施行70周年記念写真集 『ふるさと鎌倉』 が発行されました。
この写真集は、鎌倉市のあゆみを集大成したものであり、400枚を超える貴重な写真と解説で鎌倉市の歩みを紹介しています。
親から子へ、子から孫へと語り伝えたい懐かしいふるさとの姿。
ジャンル別編集による鎌倉市民のための”目で見る”郷土資料
■主な内容
概説 鎌倉市のあゆみ
1.鎌倉市の変遷と発展
・戦前のふるさと
・高度経済成長を経て平成へ
<コラム 平和を願う ゆめ観音>
2.懐かしき風景・街並み
<コラム 鎌倉カーニバル>
3.民族・暮らしの移り変わり
<コラム 深沢今昔>
4.交通・産業の変遷
<コラム 江ノ電が走る光景>
5.教育・文化の広がり
・懐かしき学び舎
・文化施設、文化活動
<コラム ヘレン・ケラー女史の招聘>
<資料編> 鎌倉市略年表/鎌倉市の文化財/鎌倉市の概況
仕様 大型豪華本(A4版) 特製本・カバー巻き
写真集400点以上収録・美麗カラー口絵付き
総頁数 232頁
定価 11.550円(予約特典 9.975円)
部数限定1.500部で締切り
出版社 郷土出版社
発行日 2009年4月16日
ISBN 978-4-86375-011-1
私も写真を何点か提供させていただいたため、いち早く贈呈本を送ってくださいました。
特に ゆめ観音アジアフェスティバルin大船 については特集ページを作っていただいています。
発行部数が限られておりますので、ご希望の方はお早めにお申込みください。
幾つかの写真をピックアップしてご紹介します。
■(左)大仏と番傘と外国人(明治時代)
外交官や貿易商などの外国人は鎌倉にもよく訪れました。
■(右)由比ガ浜 (大正時代)
海水浴が大衆化し、由比ガ浜海岸は納涼の人たちで賑わった。
■(左)鎌倉駅入口のネオン(昭和30?40年代)
地元商店街が作成。駅入口を明るく温かくし外来者を迎えようということで設けられた。
■(右)ドリーム開発ドリームランド線(昭和41年)
橋脚の強度不足が指摘されたため、モノレールが実際に運行したのは僅か1年数ヶ月だけでした。
現在は橋脚やレールも撤去されてしまい、ドリームランドも既に営業していません。
貴重な写真です。
■(左)鎌倉方面へのバス道路 (昭和31年)
県道鎌倉藤沢線のかつての姿です。高度経済成長期前のため交通量は少ない。
■(右)龍宝寺での運動会(明治42年)
玉縄小学校は、明治15年より大正14年まで龍宝寺境内にありました。
また、大船駅は明治21年に横須賀線乗換駅として水田の中に開業。当時は(現在の)大船観音側が表玄関でした。
先月 BankART1929 で開催された みんなでつくる横濱写真アルバムシンポジウム において基調講演をされた佐野眞一さんの記事が東京新聞に掲載されました。
デジタルアーカイブの大切さ、意味について触れられておりますので併せてご紹介いたします。
暮らしを記録する ?広がる写真保存運動?
三月二十二日、横浜市中区の元銀行の建物を多目的スペースに改築した「BankART1929」で、「みんなでつくる横濱写真アルバムー市民が記録した150年」(主催・横浜写真アーカイブ実行委員会)の記念シンポジウムが開かれた。
私がそのシンポジウムに招かれて基調講演を行ったのは、市民が記録した写真を集め、管理保存する運動に賛同したからである。私は「記録されたものしか記憶されない」と題したその講演で述べたのは、日本の村という村、島という島を歩き、庶民の暮らしを記録しつづけた民俗学者・宮本常一の精神についてだった。
その宮本が日本列島の津々浦々を訪ね歩いて撮影した十万点にものぼる写真のうちから何枚かをスライドで紹介しながら、私はおおむねこんな話をした。宮本が撮った写真は決して、人を感動させる芸術写真ではありません。けれど、誰もが見逃してしまいがちな庶民の暮らしを撮ったからこそ重要なのです。宮本は「足に目がついている」といわれた記録精神で、そこに暮らす人びとの意思を読み解き、それを印画紙に定着してきました。
恐ろしいのは、私たちの暮らしを丹念に記録した写真を収蔵保管しておかなければ、それがこの国の歴史の中から無かったことになってしまうことです。
日本全国ではこれまで膨大な写真が撮られてきたと思います。しかし、その多くは日々?消費″されてきたのが、実情ではないでしょうか。
その写真をきちんと残し、アーカイブス化することで、この国に流れた時間をCTスキャンをかけたように記録し、記憶させておくことができます。この運動は、写真によって日本近現代の暮らしを記録した、いわば市民による記憶の?正倉院″づくりの先駆けとなることでしょう…。つづいて、沖縄や函館など日本各地で写真の保存運動を展開している地域のリーダーたちの現状報告があり、最後は私を含めた講師陣によるパネルディスカッションとなった。
これほど多くの町で市民による写真のアーカイブス運動が、いわば?同時多発的″に行われていること自体、驚きだった。
最後のパネルディスカッションで出た意見のなかで私が好に印象に残ったのは、こんな見方だった。「家族の写真アルバムが、お互いのコミュニケーションを円滑にさせるように、市民による写真の保存運動は、地域のコミュニケーションを復活させ、町おこしや村おこしにもつながる」
一枚の写真が、その場の雰囲気をなごませ、そこにいる人たちの距離感を縮ませた経験は誰にもあるだろう。それと同じように、地域に埋もれていた写真が発掘され、それをテコにして活用するとき、新しい形の市民文化が生まれる可能性がある。
このシンポジウムに参加して、私が強く感じたのは、地域の紐帯を強めることにつながる写真のアーカイブス運動が、いま全国各地で起きているのは、現在の日本が先のまったく見えない閉塞感に覆われていることを逆証明しているのではないかということだった。
個人の力では無理でも、写真を元に結集した地域の力を活用すれば、この分厚い閉塞状況に風穴を開け、自信回復につながるかもしれない。
私が宮本常一の著作に接して?記録する文芸″、すなわちノンフィクションを目指したのは、もう半世紀近く前のことである。
その恩返しがいささかなりともできたことを含め、記録し記憶させる精神が宮本没後二十八年にしてようやく定着してきたことを慶びたい。
(佐野眞一・ノンフィクション作家・東京新聞2009年4月13日夕刊より)
みんなでつくる横濱写真アルバムシンポジウム
郷土史のデジタルアーカイブ化の取組み
■関連リンク
ITを活用した郷土史のデジタルアーカイブ化の取り組み(ヨコハマ経済新聞)
本山隨喜、お疲れさまでしたm(__)m
それよりも、隨喜終わっても亀野先生のアップ率は桁違いですね。。。
改めて感服いたしました。
投稿者 叢林@Net | 2009年4月18日 23:36
叢林@Netさま
一週間分の記事ネタが幾つか溜まっておりましたので適宜放出しております。
永平寺ではこれから授戒ですね。お疲れ様でございます!
投稿者 kameno | 2009年4月19日 08:22