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今回の旅行は、羽田発北九州空港行きの飛行機から始まりました。
到着の地、北九州空港は、平成18年に開港したばかりの新しい空港です。
空港は苅田(かんだ)市の沖合いにあります。
現在はこのようにトヨタや日産などの大工場が並びますが、道元禅師は、明全和尚、建仁寺の僧侶と伏見から淀川をくだり、堺から瀬戸内海を進み九州北部に辿りついたのではないかと考えられています。
ただし、冬の下関海峡や玄界灘は、当時の小型舟ではかなり航行が困難であったと推測されますので、この苅田の港から上陸された可能性は大きいでしょう。
苅田港に道元禅師一行が到着されたとすると、旧街道である味見峠を越えるルートを通ったはずです。
今回の旅行でも、敢えて旧街道を通行するルートを選びました。
途中、このように平尾台のカルスト台地を眺めることができます。
この付近は石灰を多く産出し、セメント工場があちこちに見られます。
味見トンネルを抜けると、香春町へ。
この地は大陸や朝鮮半島と深い関りをもっており、地名にもその名残を見ることが出来ます。
味見峠の近くにある香春神社(かはらじんじゃ)は渡航神として篤く信仰されており、例えば平安期に最澄(伝教大師)や空海(弘法大師)も、参拝されています。
遣唐使たちも、この香春神社に必ず詣でて願を掛けました。
とすれば、道元禅師一行も・・・・・
香春町から田川市に掛けて、ルート上から見える香春岳は、石灰岩により形成された三つの山です。
「一の岳」「二の岳」「三の岳」・・・・これは炭坑節の「一山、二山、三山越え、ヨイヨイ・・・・・」の山ですね。
このあたりは、明治維新後の九州地域において、近代工業化の重要な地点でもあり、その過程を示す産業遺産がたくさんあります。
九州から山口県にわたる22の資産が残されています。
三井田川鉱業所伊田竪抗櫓、同第一第二煙突などが世界遺産暫定一覧表に掲載されました。
今回の旅行の行程を作るにあたり、たくさんのアドバイスをいただきました。
そればかりでなく、諸堂のご案内や道元禅師の行跡、近辺の歴史に関する詳細なお話を賜りました。
ちょうど紅葉の美しい時期でありました。
美しい!
本当にありがとうございました。
田川の近代産業の歴史に関するteraさんのブログ・北九州紀行(2)?筑豊?を併せてご参照ください。
記事中の地名は下記をご参照ください。