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玉楠(たまくす)とは、横浜港に程近い横浜開港資料館の中庭で大きく葉を広げているタブノキのことです。
まだ横浜が小さな漁村だった頃からこの地にあり、ペリー来航、日米和親条約の締結など、横浜開港の歴史を見守り続けてきた歴史の証人の木です。
まずは、Googleの航空写真でこの木を見てみましょう。
開港記念館のマークのあるところに見える大きな木が、玉楠の木です。
この木は大きく二度に亘り危機的な状況となりました。
一度目は慶応2年の大火による焼失。
そのため、江戸期に大木だった玉楠は、明治期の絵や写真には見当たらず若木のように描かれています。
その後、消失した木の根元からひこばえが生え、蘇ったものだと考えられています。
そして二度目は関東大震災。
大木まで成長した玉楠は、震災による大火災で再度焼失してしまいました。
しかし、この火災にも耐え、根から発芽したひこばえが成長し、現在のような立派な姿となったのです。
詳細は 横浜開港資料館のサイト をご参照下さい。
◆提督の子孫訪日 玉楠との再会「素晴らしい」
2005年5月19日、横浜港大さん橋(横浜市中区)に近い横浜開港資料館を、ペリー提督の子孫ら約20人が、初めて訪れた。一行を待ち構えていたのは、同館の中庭で枝を伸ばすタブノキ(通称・玉楠の木)。元同館調査研究員の伊藤久子(61)が、「ペリーの横浜上陸」(ハイネ画)の右端に描かれた巨樹が、時を経て残っていると説明すると、「マーベラス(素晴らしい)」という声が上がった。関東大震災で一度は焼けたが、新たな芽が出て再生した歴史の証人。提督の目にも映ったであろう玉楠と、子孫との約150年ぶりの“再会”に、伊藤の心も震えた。「どんなに時が流れても歴史の記憶は、人と人とを結びつける」
(読売新聞 特集)
さて、このような玉楠をご紹介したのには訳があります。
横浜港は2009年に開港150周年記念を迎えます。
その記念事業の一つとして玉楠の育て親が公募され、そこに申し込んだところ抽選に当たり、この度行われた「たまくすの育て親講座」に参加してきたからです。
開港資料館の玉楠から採取された実を育て、2年後に大きくなった苗木を持ち寄って植樹しようというプロジェクトです。
暴風雨の悪天候でしたが会場には50人ほど集まりました。
(NHKの取材も来ていましたので、いつかこの講座の様子が放送されるかもしれないです)
このプロジェクトは、単に種を配布するのではなく、玉楠の歴史の学習、玉楠の育て方講座、土作り、鉢植えといったプログラムが半日に亘り行われ、その上で種と発芽した苗木が配布されるという、本格的なものです。
半年ごとに育成状況の報告も義務付けられます。
今日の講座で配布された開港資料館の玉楠の種と苗木です。
今はまだまだ小さな苗や種ですが、大きくなるよう大切に育てていきたいと思います。
【追加情報1】
横浜市では開港150年記念事業の一つとして、150万本植樹行動を展開しています。
・横浜市在住、在勤の方
・市内での植樹
・18年4月以降の植樹
・大きな樹木だけでなく、低木や鉢植えでもよい
以上の条件を満たし、横浜市に植樹の登録をすることにより、150万本の中にカウントされることになります。
詳細は横浜市環境創造局のサイトをご覧ください。
【追加情報2】
生れたての「横浜開港150周年記念事業マスコットキャラクター」には、まだ名前がありません。
玉楠の木と船をデザインした、いわゆる ゆるキャラです。
あなたも横浜開港150周年記念事業マスコットキャラクターの名付け親に!
募集期間 平成19年年11月1日(木)?平成19年11月28日(水)
応募資格 横浜開港150周年に関心のある方ならどなたでも
賞および副賞
(1)グランプリ 1点 副賞30万円
(2)優秀賞 1点 副賞10万円
(3)佳 作 1点 副賞 5万円