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日本人の心は?桜に関する調査結果発表 ?ウェザーニューズ調べ?ウェザーニューズでは、桜の新しい楽しみ方として、一般の方がカメラ付き携帯電話を使って桜の開花過程を追う「さくらプロジェクト」(現在、参加者2,500名)を展開しています。今回、その一環で、プロジェクト参加者を対象として「桜」に関するアンケートを実施しました。アンケートは、「 桜の好きな姿は? 」「 行って見たい桜の名所は? 」「 思い出に残っている桜は? 」の3問。1043名から得られた結果は、日本人の「桜」への想いを感じさせます。
http://weathernews.com/jp/c/press/2006/060329.html
桜の好きな姿は?
1位 桜吹雪 32%
2位 満開 28%
3位 散り始め 20%
4位 咲き始め 16%
5位 葉桜 2%
6位 つぼみ 1%
アンケート結果にもみられるように、好きな桜の姿は、「桜吹雪」「散り始め」を合わせて実に過半数を占めます。
春風に吹かれて一気に舞い散る桜の姿、その印象が強く残っている結果なのでしょうね。
ところで、桜=桜吹雪という、いかにも日本古来から培われてきたかのように見えるイメージが、実はつい最近に形成されたものであるということは、あまり知られていません。
そもそも、ソメイヨシノ自体が交配されてクローンにより増やされたものですから。
そして、その作られた印象が、戦前にいかにナショナリズムと結合した思想を生み出し、そして、戦後敗戦の復興にどれほど大きな役割を果たしたのか。
日本らしさはどのように作られたのかについて書かれている本をご紹介します。
桜が創った「日本」―ソメイヨシノ起源への旅 佐藤 俊樹 (著)
それでも、やはり、出会いや別れの季節に見る桜吹雪っていうのは、それぞれの心にそれぞれの思い出として刻まれていくのでしょうね。
今は亡き母が最後に見たのが桜吹雪でした、まるで粉雪の様に降りそそぐ花びらに微笑む母の笑顔が忘れられません、、桜吹雪は母の優しい笑顔と逢える!!私の記念日なのです。(40代 女性)
行きつけのスーパーの前の道が桜通りと名付けられています。桜の季節はわざと遠回りしても通りたくなる桜並木なんです。その桜並木の桜吹雪はまるで春の雪のように綺麗です。嫌なことも辛いことも忘れさせてくれる桜の姿が大好きです!(20代 女性)
息子の入学式の時、校庭でフト上みたら青空に薄いピンクの花と花吹雪。7年間必死で桜の花さえ見る余裕が無かったから桜ってナンテ綺麗なんだろう、頑張るんだよ、今までよく頑張ったね。おめでとう、って桜に励まされた気がして涙出そうになった(30代 女性)
高校2年の春、父と桜を見に散歩にでかけた公園の桜、散る花吹雪を見ながら父が言った「大きくなったなぁ。」の一言。日々大切に育ててもらっている愛情が胸に染みて、印象的だった。一年たった今でも忘れない。きっと今年も桜を見に行く。(10代 女性)
ウェザーニューズ社のアンケート回答引用
私も桜に関わる思い出はたくさんあります。
まあ、それは私の心の中にしまっておくとして・・・・私の一番好きな桜の姿としては、夜桜を第一に挙げます。冒頭のアンケートの回答に無いのが不思議です。
以前撮った写真からいくつか・・・
私が一番思い出に残っている桜は、航空自衛隊熊谷基地の桜並木です。辛い基礎訓練をここで受けました。
任務に耐えられるだけの体力をつけるための訓練ですから、中には午前中走り続ける訓練もありました。このとき基地内のこの桜並木の中を何度と無く走り抜けるのですが、まるで桜色のトンネルのようで美しかったです。
やはり、ちょっと散り始めた頃が一番美しいのではないでしょうか。ご紹介の本は、早速読んで見たいと思います。
投稿者 usagi | 2007年4月 8日 07:50
usagiさま
桜並木のトンネルが、毎日繰返されるの大変な訓練の思い出とともに、深く心に刻まれているのですね。
そういう中で見る桜は、よりいっそう輝いて見えたことと存じます。
今日、貞昌院では花祭りの行事が行われましたが、ソメイヨシノの花も半分以上残っており、時折吹く風に舞い散る花びらがとても美しかったです。
舞い散る桜の姿が上位にランクインされる理由もよくわかります。
投稿者 kameno | 2007年4月 8日 20:15
夜桜って、幽玄な趣ですよね。私も夜桜の写真が一番好きです。夜の花吹雪ならなおさら艶かしくされど潔し。
一瞬のフラッシュが闇のなかに散る瞬間を焼き付けるのですからこれほど不可得なものもない・・紙に写してそれをとっておく事が出来るのですが同じ瞬間は二度と来ない。
それだから「心不可得」というのですか。。。?
投稿者 ゆが | 2007年4月 9日 10:10
ゆがさん
写真は一瞬の現象を切り取っているように見えますけれども、夜桜の写真は長時間露光を行います。
つまり、何分間かの時間の流れを一枚の写真に収めているわけですね。
ホタルの光の光跡もそうですけれども、目で見た光景と写真に映し出された映像は全く異なるものとなっています。
そして、ある現象を私たちの心に刻む時にも、それは客観的事実がそのまま刻まれるわけではなく、何らかの思い入れと一緒に刻まれるものだと思います。
その心に刻まれる時に、それぞれの思い入れがある、それが「心不可得」ということでも良いのではないかと思います。
同じ被写体であっても撮る人によってまったく違った写真になるし、同じ写真を見ても人によってまったく受け取り方が異なることが興味深いですね。
投稿者 kameno | 2007年4月 9日 11:16
ああ・・そうですよね。
人によって見たり感じたりする事は違うから、その現象は「不可得」といえるのですね。
とても難しい言葉で、随分悩んで解釈に困っていました。
色々調べたりはしてたんですが・・
「正法眼蔵」や「沙石集」など、自分の仏教への信仰を深め、もっと「智慧」を磨くことでさらに仏様の教えがわかるようになれば、それが今までの自分という人間や生き方を変える事ができると思ったのでした。
師匠と呼べる人にはついておらず、また身近にそのような方もおられないので残念ではありますが、勉強は続けようと思います。
投稿者 ゆが | 2007年4月11日 10:46