宗務庁退任のご挨拶とお礼

                             私こと
12月6日付をもちまして、宗務庁を退任いたしました。
嘱託職員としての2年余と短い期間ではございましたが、財政部のみなさまを初め、宗務庁各職員のみなさま、そして査定室のみなさまのご厚情に支えられながら勤めさせていただきました。ここに改めて感謝と御礼を申し上げます。
思い返せば、忙しい中にも、楽しい思い出ばかりが残っています。
私自身も、たくさんのことを学ばせていただきました。
本当に心より感謝いたします。
また、最終日にはいろいろとお心遣いも戴きまして、有難うございました。
身に余る光栄に存じます。
これからも、専門部会委員として、それ以外の面でもいろいろとお世話になることが多いと思いますが、とりあえず、一区切りとしてのご挨拶をさせていただきました。

査定室で一緒に働いていただいたアルバイトの仲間たち一人一人には、お礼をいくら言ってもいい足りないところです。
ひとことで言えば、集まるべき時期に集まるべき人材が集まったというところでしょうか。
延べ十数人にも及ぶ仲間たち、期間の長短はあれ、本当に一生懸命取り組んでいただきました。
そして楽しい毎日を有難うございました。
それぞれの道を進むみなさんが順風満帆にそれぞれの道を歩まれます事を心からお祈りしています。
これからもお逢いする機会もあるでしょう。そのときはどうぞよろしくお願いいたします。


宗務庁での仕事の内容については、記事にすることは適切でないため、ブログではほとんど触れていませんでした。
これまでの流れを差し支えない範囲で、ざっとまとめておきます。
(念を押しますが、私はこの仕事の一翼を担ったに過ぎません)


級階を定める査定方式について論議検討する諮問機関として、級階査定専門部会があります。
平成11年から14年まで級階査定専門部会委員(第1次)、平成14年から16年まで級階査定専門部会委員(第2次)が設置されましたが、その中で、第1次、第2次を通して参加させていただきました。
初めは宗制や各種法規を正確に把握するための勉強をしながら、実際の各地方の寺院の実情、各宗派の査定法式の比較検討、現在運用されている財務規程の問題点など一つ一つ綿密に論議していきました。
有識者・各委員・事務局の皆さんが一堂に会した一回一回の専門部会は、とても意義あるものでありましたし、膨大な資料はそれぞれ持ち帰って、各自まとめて次回の会議資料として再び持ち寄ることを繰返していきました。


理想としての査定法式はいくらでも考えられます。
収支決算を基にした点数計算もそのうちの一つです。

しかしながら、平成17年度に実際に申告書として各寺院が提出でき、それを元に精査、平成18年末までに点数計算を行えなければ意味がありません。
理想と現実の中で、どれだけ理想に近づく事ができるか、その落としどころを見つけることに難儀しました。

各地方を廻りながら、様々な意見を取り入れつつ、ようやく、平成16年9月に成果として答申書にまとめ、提出したのが級階査定委員会専門部会答申・次期級階査定案です。

<内容についてはこの場で書くことではありませんので割愛します>


本当は私の仕事はここまでだったのですが、これを実施に移すため、宗制変更、申告書記入要綱、記入用紙作成など様々な実務と、級階査定室運営のために、平成16年10月に宗務庁嘱託職員として入庁することになりました。

専門部会で答申した内容に沿った形で宗制変更案を作成し、平成17年2月に開催された委員会、および第95回宗議会に提出。
一部変更をされたものの、概ね審議を通すことができました。


平成17年度に入り、宗制に則った形で寺院財産申告書、記入要綱を作成。 平成19年実施に向けて概ねのスケジュールを作りました。 4月後半に寺院財産申告書、記入要綱を送付。 この期間は特に教区・宗務所調査会、そして各ご寺院の皆様にたいへんご苦労をお掛けいたしました。

申告書の締切が6月末ですから、それに向けて級階査定室を設置。
7月に査定室の仲間2名を迎え、申告書の到着、精査の進行に合わせて人数は増えていきました。
もちろん、査定室の仲間たちもそれぞれ予定があり、毎日出勤できる訳ではありませんから、日によって人数は変動します。
ピーク時は11人が査定室で作業をしていました。(正確には1人は入りきれず別の場所で行っていただきました。こんな日は1日しかありませんでしたが)
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↑この写真は雰囲気をお伝えするだけ。クリックしても大きくなりません。


資源台帳や問合せ内容、過去の申告資料については、宗務庁内のサーバーにデータを置き、一元管理できるようにしていますので、査定室、資源課職員すべてが情報を共有できます。
コンピューターにより、事務効率は飛躍的に高まりました。
それ以上に、査定室の仲間たちのパワーは凄いです。
謄本を読みこなしたり、それぞれのご寺院さんに異なった問合せ状を作成したりする難しい作業なのですが、きちんと理解してこなしてくれました。
緻密で地味な作業ですが、一人一人個性あふれる楽しい人たちが集まり、明るい雰囲気の中、着実に作業は進捗していきました。
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それでも全国に1万4千を超える寺院があるため、全国寺院を見終わるまで数ヶ月を要しました。


平成18年に入り、査定室の人数は就職その他で段階的に減っていきました。 18年度前半の作業は、こちらからの問合せに対する回答、再問合せ状送付の処理。 問合せ状は(査定室内でで競い合って)かなり綿密に作成していましたから、それに対する回答、FAXなどもたくさん帰ってきます。

後半からは、いよいよ申告書の内容を、宗制に則った計算により点数化する作業。
そして、その点数を宗務書・教区で配分調整していただき、再び返送していただくという流れです。

この時期、査定室の仲間は4人を残すのみとなりましたが、一番電話が掛かってきた時期でもあります。
本当にお疲れ様でした。
問合せが集中するのも無理ないです。全国寺院に一斉に点数が通知されるのですから。


11月になり、返送されてきた配分点数も入力され、御寺院様ごとの級階も算出されました。
(まもなく告示されます)

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最終日には、残った仲間でボロボロになった書類袋を直し、整理し直しました。
感謝の念を込めて。

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↑このきれいさ!さすが**さん。

そして、査定室も12月で全員が役割を終えることとなりました。
ここまでが、12月6日までの大雑把な流れです。

みなさんお疲れ様でした。そしてありがとうございました。

投稿者: kameno 日時: 2006年12月 6日 21:58

コメント: 宗務庁退任のご挨拶とお礼

おっ、おぼうさんがスーツを着ている!!


……お疲れさまでした(^^;。

投稿者 宝船 | 2006年12月10日 01:11

そうそう、フロア一杯にスーツ姿のお坊さんが溢れています。
見慣れない人には異様な光景に映るかも。

投稿者 kameno | 2006年12月10日 07:57

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