天神山貞昌院晋山結制報告(1)

このたび機縁熟し、平成28年3月25・26日に晋山結制修行および當山29世大和尚本然清浄忌を併修いたしました。
晋山結制行持にあたり、各方面より多くのご随喜、ご参列を賜り、勝縁を結ばせていただきましたこと、誠に感激に堪えません。
これも偏に諸役の諸大徳各位、教区並びにご縁をいただいたご寺院様方の絶大なるご指導ご協力の賜物と篤く感謝申し上げます。
開創以来430年もの歳月と火災や震災にも耐え、檀信徒の皆様の篤い信仰に支えられてきた寺宝をこれからも大切に受継いでいくとともに、晋山結制を機に、皆様方とのご厚誼をより一層深め、地域とともに歩んでまいりたいと存じます。
天神山貞昌院31世新命 亀野哲也九拝
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ここに写真報告をさせていただきます。

天神山貞昌院 晋山結制 先々住忌法要

晋山式とは、正式に住職として就任する儀式です。「晋」という字は進むという意味です。
今回の晋山結制では、貞昌院31世の晋山式と、修行の上、大和尚の位に就く大法要が行われました。また、本年度は貞昌院29世大和尚の本然清浄忌(33回忌)にあたり、年回法要が併せて厳修されました。

3月25日(金曜日)


午後3時30分 五磬三拝
1、西堂老師
1、後堂老師
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午後3時45分 僧堂鐘(殿鐘)打出し 首座入寺式

「首座(しゅそ)」とは、結制の修行をするにあたり、修行僧のリーダーとなるお役目を言います。先頭に立って修行をすることから、別称で「第一座」とも呼びます。
入寺式は、この首座の任命式のことです。本堂を坐禅堂に見立て、維那(いの)という修行僧の指導を担う役目の僧侶より首座に就く者の報告があり、それを受けて知客(しか)という接客の任にあたる僧侶に案内されて、堂頭(新命住職)の隣に首座の場所が与えられます。


1、僧堂鐘一会
1、七下鐘住持入堂
1、版三下
1、維那白槌

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1、知事、首座に致語

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1、首座、住持に致語

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1、首座就位

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1、維那告報
1、普同三拝
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1、散堂


午後4時15分 巡版打出し 結制土地堂念誦

貞昌院で仏法の守護神としてお祀りされている大権修理菩薩様に対する法要です。山門の興隆と行事の無事円成を願います。

1、巡版
1、小鐘一会
1、七下鐘住持入堂
1、上香(置茶湯)

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1、出班焼香
1、念誦 十仏名
1、回向
1、散堂


午後4時45分 殿鐘打出し 第29世大和尚 本然清浄忌逮夜諷経

貞昌院29世大和尚の本然清浄忌(33回忌)の前晩に行う法要です。

1、殿鐘三会
1、七下鐘 焼香師入堂
1、拈香法語
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1、普同三拝
1、読経(自我偈・舍利礼文)
新命正面焼香了而 謝拝 東堂・首座・寺族親族・役員正面焼香
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1、回向
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一、普同三拝
一、焼香師退堂


午後5時30分 茶鼓打出し 配役本則行茶

この結制行事には数多くの僧侶がそれぞれ任にあたり、その役職を委嘱をする儀式です。併せて翌日の首座法戦式において、住職に代わり首座が禅問答に答えることを告げ、結制修行期間の主題を示します。今回の結制修行の主題は曹洞宗の根本となる祖録『従容録』(しょうようろく)の第二則「達磨廓然」(だるまかくねん)です。 達磨大師は「だるまさん」として親しまれていますが、インドから中国へ禅を伝えた実在の僧侶です。中国の梁の時代の武帝との問答を通して、「澄んだ心の中は、執着や悩みは生まれてこないこと」を示した教えです。この晋山結制において、西堂(せいどう)老師より提唱をいただきます。式の最後に全員でお茶をいただきます。禅宗では、これを「行茶」(ぎょうちゃ)と言い、禅宗ならではの作法があります。

1、茶鼓一通
1、大衆入堂
1、住持・西堂・後堂 入堂
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1、制中配役宣読
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1、大衆展具三拝(請拝)
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1、住持告報
1、首座展具三拝(請拝)
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1、本則提唱(西堂老師)
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1、行茶
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1、鼓三下
1、散堂


薬石祝麺   客殿 (配役者 習儀)


2日目、3月26日の行持は次のページに続きます

(写真記録:りうりう師)

投稿者: kameno 日時: 2016年3月30日 02:40

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