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10月末に行なわれるハロウィンのイベントが、ここ数年、急速に盛り上がりを見せている感じです。
子どもたちにとっては「お菓子交換会」、大人たちにとっては日常の「自分」から抜け出して、新しい人格を新鮮な気持ちで楽しむ「仮装行事」として広がっているように思います。
ところで、日本にも伝統的な「妖怪」たちがいて、深夜の街を徘徊する鬼や妖怪の群れや、妖怪たちの行進があります。
これを「百鬼夜行(ひゃっきやこう)」といいます。
古くは『宇治拾遺物語』における修行僧が摂津の竜泉寺で出遭った100もの鬼の集団や、『今昔物語集』での右大臣藤原良相の長男、大納言左大将藤原常行が愛人のもとへ行く途中遭遇した100人ほどの鬼の集団、『大鏡』の藤原師輔が遭遇したものなどなど。
1000年以上前から根付いている文化です。
平安時代の京都では、この「百鬼夜行」が起こりやすい「夜行日」なるものがあるとも考えられていました。
京都で受継がれてきた妖怪の文化は、江戸時代に再び庶民の娯楽文化として花開きます。
文学、浮世絵、おもちゃ、芝居などに様々な妖怪たちがたくさん登場するようになりました。
妖怪文化の背景には古くから培われて受継がれてきた深遠な日本の歴史や文化が含有されています。
2009年、2010年に大宮・東光寺で行なわれた「アートフル希望まつり」にたくさんの妖怪たちが登場しました。
(下記写真は前日リハーサルのときのもの)
希望まつり讃仰法要「ごめんね」
希望まつり特別讃仰法要
『茄子婆』好き嫌いせずに残さず食べているか。食べ物を粗末にするのは、食べ物にも命があるということを忘れているからだ・・・
『山男』山や森などの自然を大切にしているか。遊びで枝を折ったり葉っぱをちぎったりするのは自然に宿った命を馬鹿にしているからだ・・・・
『鬼婆』お年寄りを大切にしているか。お年寄りを大切にしないのは、自分が一番偉いと思って年上の人を敬っていないからだ・・・・
『泥田坊』田んぼや畑など、お米や野菜が採れる土地に対してちゃんと感謝しているか。ゴミを捨てたり荒らしたりするのは感謝を忘れているからだ・・・・・
『ケラケラ女』人を馬鹿にして笑っていないか
『あかなめ』自分の家の掃除をきちんとして清潔にしているか
『白蔵主』自分より弱い動物をいじめていないか
『青坊主』両親の言うことをちゃんと聞いているか
『見越し入道』普段何気なく歩いているとき、足元にいる小さな虫を踏みつけていないか
『河童』川を汚していないか
『がごぜ』夜まで遊んで夜更かししていないか
『もうりょう』自分より小さな子どもの世話をちゃんとしているか
この妖怪たちは、京都の「妖怪藝術団体 百妖箱」のみなさんによって演じられました。
妖怪藝術団体 百妖箱は、京都で毎年10月後半に開催されている 妖怪仮装行列「一条百鬼夜行」 妖怪アートフリマ「モノノケ市」 京都一条妖怪ストリート にも関わっておられます。
今年10月に京都で行なわれた妖怪仮装行列「一条百鬼夜行」の様子がYoutubeに公開されていました。
どうですか?この迫力。
そして、やはり妖怪たちは日本人の琴線に触れるものがあります。
是非、日本の妖怪たちにも川崎や六本木などに進出して欲しいものです。
日本には、やはり日本の妖怪が似合います。
ガンバレ!日本の妖怪たち!!