« 2013ゆめ観音アジアフェスティバル(2) | 最新記事 | 駐車場整備工事 »
ゆめ観音 平和宣言
「核兵器もない/戦争もない/平和な世界を」
これは大船観音の「平和の碑」に刻まれている長洲元県知事のことばです。
世界中すべての人が、等しく幸せな平和の日々を送ることを願っています。しかし、皆が幸せな平和な世界を願いながらも、それぞれが正当を主張し、武力を持ってぶつかり合う時、お年寄りや子供たちのような弱い多くの人々が犠牲になります。友を失い、愛する人を失って、かけがえの無い人間の一生が無惨に踏みにじられてしまいます。
大船の丘から街を見守る、この白衣観音像は、1929年、世界の恒久平和を祈願して建設が始まりました。
しかし、建設途中で日本は第二次世界大戦に突入し、工事は中断されました。 戦後になっても建設半ばで放置されてしまい、大船観音が完成したのは戦後15年、今からちょうど50年前のことです。
敗戦を経て建立された大船観音建立の意義は、アジア各国へ与えた数々の過ちを繰り返してはいけない。今度こそ、観音菩薩の慈悲によって平和を祈願し、世界から戦争を無くすことを誓うことであると考えます。平和は、政治的、経済的、軍事上の契約だけによって保障されるものではありません。最終的には人々の一致した誠実なゆるぎない取り決めによって築かれるものです。年齢、性別、社会的地位、宗教的帰属、または文化的背景の違いを超えて、私達一人一人が、平和な世界を創ることを求めれられています。
平和は、私たちの行動、態度、日常の行為を通してのみ達成できます。平和はすべての人が分かち合う、普遍的で私したちに共通する人間性に不可欠なものであることを認識し、私たちはそれを行動に移していくことを誓います。
第15回を迎える「ゆめ観音・アジアフェスティバル」のこの大船の地からアジアに向けて、そして、全世界に向けて、人権の尊重と平和な暮らしが共有され安心して暮らせることを願い、ここに平和のメッセージを発信いたます。平成25年9月7日 ゆめ観音実行委員会
ゆめ観音の舞台では、アジアの様々な国、地域による平和の祈り、舞踊、音楽が披露されました。
夕暮れ、午後6時45分からは万灯供養法要が営まれました。
■万灯供養法要差定(式次第2013年版)
---------------------------------------------------------------
差定
1.大梵鐘打出九声
1.殿鐘三会
1・散華荘厳
舞台の周囲には平和の火が広げられ、宗派を超えた僧侶たちにより散華が撒かれ、場が清められます。
1.七下鐘導師(大導師・検経師・焼却師)上殿着座
大導師 大船観音寺住職 大本山總持寺監院 乙川暎元老師(代・石田副監院老師)
検経師 大本山總持寺副監院 石田征史老師・村田和元老師 (代・第五教区長 北見秀明老師)
焼却師 神奈川県第二宗務所第五教区長 北見秀明老師(代・ 馬場義実老師)
1.読経(般若心経)
1.配塔婆(法華頓写)
来場いただいた皆様より祈願文が書かれた経木塔婆が、両班の僧侶に配られ、経文が書き加えられます。
1.収塔婆
経文が書き加えられた経木塔婆が集められ、検経師、大導師に届けられます。
1.舎利礼文三遍(読経中三拝)
1.拈香法語
1.献茶湯・塔婆焼却
経木塔婆は焼却師により焼却供養塔に入れられ、松明によりお焚き上げの焼却供養が同時進行で行われます。
1.世尊偈行道三匝
1.回向
1.大導師法話
1.散堂
法要で灯された蝋燭の残りは、ゆめ観音終了後、会場の皆様にお持ち帰りいただきました。
--------------------------------------------------------------------------------
同時進行により、参道石階段、平和の火の塔の周りもキャンドルの輝きに包まれました。
万灯供養法要途中で、大船の街から打上花火が上がっているのが良く見えました。
この夜に、2020年オリンピック開催都市が決定されます。
万灯供養に寄せられた祈願の中に、東京開催の願いを込められたかたも少なからずいらっしゃったのではないでしょうか。
今朝は東京オリンピック開催決定の嬉しい映像が届きました。
本当におめでとうございます。
オリンピックも平和の祭典です。
日本が開催国として選定された一つの理由は、戦後68年間、戦争を引き起こしていない国であるということもあるのではないかと感じています。
冒頭の平和宣言にありますように、平和は、私たちの行動、態度、日常の行為を通してのみ達成できます。
さらに、平和はすべての人が分かち合う、普遍的で私したちに共通する人間性に不可欠なものであることを認識し、これからも、それを実践、行動していくことが求められています。
2020年の東京オリンピックを心より楽しみにしています。