バンザイクリフ

アスリート飛行場とタポチョ山の陥落により、サイパンにおける日本軍はほぼ全滅となりました。
島の日本兵や民間人たちは北へ北へと追いつめられ、最北端のマッピ岬の断崖から80メートル下の海に次々と身を投じました。
飛び降りた人の数は実に1万人を数えるとも言われ、一帯の海は真っ赤に染まり、遺体で埋め尽くされたといいます。

2005年には天皇・皇后両陛下がこの地に慰霊訪問されています。


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多くの方が身を投げたバンザイクリフの岸壁から下を見下ろすと、波が渦を巻いて岸壁に当たって高く打ち砕けています。
この岬は日本の方向を向いています。
飛び込んだ人々は「天皇陛下万歳」と叫んで飛び降りたと言われていますが、その思いは故郷を思い、故郷を守る一心だったのではないでしょうか。
ただただ心より哀悼の意を捧げるのみです。

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バンザイクリフを見守る観音様の前で慰霊法要を営ませていただきました。
それまで天気が比較的良かったのですが、法要中に一転スコールのような雨に見舞われ、ずぶ濡れになりながらの読経となりました。
一同、涙雨なのかと。忘れられない思い出となりました。

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バンザイクリフの直ぐ近くにはサイパン島北部に置かれていた日本軍司令部の跡が残されています。
マッピ山の岩肌を刳り貫いて造られた建物は、砲弾の跡が生々しく残り、60年を超える時代の経過を物語るように太い木の根が侵蝕しています。

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砲筒は海に向けられたままの状態で保存されています。
これら戦跡や慰霊碑は自然の経年変換のほかに、悪戯による人為的破壊も少なからずあるようです。
ただただ朽ち果てていくのを見守るだけでなく、保存の具体的対策を早急にとらなければならないでしょう。
 


■追記

Youtubeに「サイパン・沖縄戦を生き延びた住民達の証言」がアップロードされています。

http://www.youtube.com/watch?v=ZQQOa6yeffE&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=THJNjlIm-9U&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=h6GCT-ZkwTw&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=ONqPMwEou2E&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=9GboyrsDBmg&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=oGYsg_fYe10&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=t0v0PLMzAv0&feature=related

投稿者: kameno 日時: 2010年2月28日 17:22

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