失われていく美しい光景

いつもお世話になっている ちの様より写真をいただきました。
心が洗われるような美しい氷河の光景です。
写真説明は ちの様によるものです。Google地図を付記しました。


■Briksdal Glacier
Glacier-01.jpg

ノルウェーのブリクスダール氷河と氷河の融けた水で出来たブリクスダール湖の写真です。
・ブリクスダ?ル氷河:面積480km2、氷河の最も厚い部分400m。氷河期よりの万年雪によって形成された氷層です。ヨステルダール氷河から押し出された懸垂氷河の代表です。地球の温暖化によって毎年融かされて先端部(氷舌端)が後退化しています。(道路標識によると毎年10m位は後退しているだろうか?) 2004年7月の写真です。


大きな地図で見る


■Columbia icefield
Glacier-02.jpg Glacier-03.jpg

カナダのコロンビア氷河です。そこで見たアイスフォールです。
・コロンビア氷河:325km2あります。毎年、1.6m後退していると言われています。2006年7月の写真です。


大きな地図で見る




■Gorner Gletscher
Glacier-04.jpg Glacier-05.jpg

スイスのゴルナークラートから見たゴルナー氷河です。
2003年7月の写真です。スイスでは、氷河の上に下りる事はなく、展望台からの眺めでした。


大きな地図で見る


■Angel Glacier
Glacier-06.jpg Glacier-07.jpg

エンジェル氷河は、とうとうスカートの部分が溶けて無くなってしまい、大空へ掲げた両手と、胴体しか残っていませんでした。
目の前を溶けた氷河が、池となり、氷が浮いていました。

スイスでも、北欧でも 同じ様な光景を目の当たりにしました。目の前で氷河の崩落も見ました。凄い轟音も聞きました。
2006年夏の写真です。


大きな地図で見る


この美しい光景も、あと何年か後には見ることができなくなるかも知れません。
最後のエンジェル氷河の姿も痛々しいですね。


世界氷河モニタリングサービス(WGMS = World Glacier Monitoring Service)によると、地球温暖化とみられる影響により、世界の氷河の厚さが2005年の1年間に氷の厚さに換算して平均 66cm 減ったことが報告されています。

1980年から2005年までの25年間では、なんと累計 10m 以上の厚さの氷が失われています。

2000年から2005年までの5年間の1年あたり平均減少値も 66cm となっており、これは1980年代の3倍。1990年代の1.6倍の速度となり、氷河の減少速度は加速度的に増加しているということです。

下の写真は宇宙から見た夜の地球。
この美しい光景の裏側に見えるものはどのようなことなのでしょうか。

earthlights.jpg
Earth at Night
Credit: C. Mayhew & R. Simmon (NASA/GSFC), NOAA/ NGDC, DMSP Digital Archive



 

追記1)WGMSは、世界各国の研究機関、国連環境計画(UNEP)と連携し、1980年より80カ所の氷河を継続的に観測しています。
追記2)本日の記事中の写真の著作権はちの様にあります。使用許諾ありがとうございました。

投稿者: kameno 日時: 2008年3月21日 08:39

コメントを送る