No.46 解説
道元禅師の著された﹃正法眼蔵︵しょうぼうげんそう︶﹄九十五巻の中で、画餅は特に文学的、芸術的方面から比較的入りやすい巻です。 表題の言葉の真意を、どのように解したら良いのでしょうか。 まず、 道元禅師は﹁生死の移り変わりは、ことごとく画である﹂と書かれているところにヒントがあるように思えます。喜びも悲しみも、出会いも別れも、﹁人生﹂という画の中の一筆の画と考えられるのです。 私たちは、人生の一日一日を、それを織物を紡ぐように描いていき、人生という一枚の画を創り上げていくのです。