No.30 解説

 瑩山(けいざん)禅師は、道元(どうげん)禅師から数えて四代目、宗門では特に教団の発展と寺院の運営に尽力され、多くのお弟子を育てられ曹洞宗の基を築いた方として崇められています。また、禅師は多くのお寺を開創しておりますが、特に總持寺(そうじじ:元石川県、現横浜市鶴見区)、永光寺(ようこうじ:石川県羽咋市)等が有名です。

 本文は永光寺を開創された後に、お弟子に示された戒めの言葉(置文)の一部です。全体は短い文章ですが、永光寺を中心として宗門を興隆すること、檀信徒と和議和睦して寺院を運営すべきこと等が細かく指示されています。

 そこには、寺院運営・教団展開とはかくあるべき、という瑩山禅師の強い信念が感じられるのです。


本文
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