Google日本語入力を試してみた

日本語入力システム「Google 日本語入力」の最新開発版v1.5.1090.100が公開されました。
最新開発版の特徴は、誤入力を変換しようとすると変換候補の右側に“<もしかして>”と書かれた候補が漢字の誤読にも対応したことだそうです。

(2009年のブログで、みんなで育てるSocial IME の記事を書きましたが、そちらの方は開発が止まってしまっているようで残念です)

いわば、みんなで育てるSocial IMEのGoogle版というものです。

早速、開発版を試してみました。

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インストールの際には「使用状況データと障害レポートをGoogleに自動送信することに同意します」のチェックが求められます。
さすがグーグル先生。

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インストール後、プロパティーを開いても「使用統計データをGoogleに自動送信してGoogle日本語入力の機能向上に役立てる」のチェックボックスは外せないようになっています。
さすがグーグル先生。抜け目がありません。

では、実際に試してみましょう。
ふいんき(なぜか変換できない)が、<もしかして>機能のために変換できるようになりました。
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道元禅師に関してもバッチリ入ります。
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しかし、話題性で候補が選ばれるということなのでしょうけど、なぜ検索候補が「道元禅師猛虎調伏の図」「道元禅師示寂の地」なのでしょうか。

正法眼蔵はこのようになりました。

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永平寺、總持寺に関しては、このような感じ。
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総持寺の検索候補上位に總持寺が来ないのは致し方無いですね。
それにしても、検索候補が「永平寺線」「総持寺駅」とは・・・・・
どちらも廃線廃駅ではないですか!
このIMEは鉄ヲタに優しい仕様となっているのでしょうか。

Google 日本語入力は、ネット上に流れる文字列が検索候補上位に出てきます。
上大岡と入力しようとすると、途中で神推しが第一候補に。
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特に有名人の人名入力には実力を発揮するようです。

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それどころか、愛称・略称でも、誤読でもまったく問題なく検索候補が出ます。
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芸能記者にとっては、ありがたいIMEなんでしょうね。
その特異なる実力を示した表がこちら。

ATOK/MS-IME/Google日本語入力における人名変換の比較

入力文字 ATOK MS-IME Google日本語入力 注釈
おりくちしのぶ 折口忍 折口忍 折口信夫 国文学者
まつもとれいじ 松本礼治 松本例示 松本零士 漫画家
あむろれい アムロレイ あむろれい アムロ・レイ キャラクター
あいぜんそうすけ アイゼン宗佑 アイゼン宗助 藍染惣右介 キャラクター
たいなかりつ 田井中率 田井中率 田井中律 キャラクター
さとうたける 佐藤健 佐藤猛 佐藤健 芸能人
がなはみな 我那覇皆 仮名はみな 我那覇美奈 芸能人

Google 日本語入力の一人勝ちですね。

 

ただし、注意も必要です。

前述のとおり、Google日本語入力の辞書は、Googleがインターネットに流れる用語から作られています。
ということは、多くの方々が間違って使っていたり、敢えて間違えて使っている用語は、そのまま検索候補として現れ、使用してしまう恐れがあります。
それに、誤読を誤読として理解した上で使用しないと、誤読が独り歩きしてしまいます。

大切なことは、IMEの特徴をよく理解して使用すること、そして信頼のおける辞書で確認を怠らないということでしょう。
この記事を書いたあと、デフォルトのIMEを元に戻しました。

投稿者: kameno 日時: 2012年5月27日 10:26

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